大和田町 (千葉県)

大和田町について

大和田町（おおわだまち）は、かつて千葉県千葉郡に存在した町です。現在の千葉県八千代市南部に位置し、その歴史は明治時代から昭和にかけて展開しました。

位置と地形

大和田町は千葉郡の北部に位置し、東側には印旛郡との境界をなす新川が流れていました。新川は高津の水を合わせ、北へと流れていました。町の大部分は丘陵地であり、東北に向かって新川の谷へと傾斜していました。最も高い地点は笹塚で、海抜33メートルでした。

歴史

大和田町の歴史は、明治時代の町村制施行に深く関わっています。

明治8年：第11大区第10小区に属しました。
明治11年：旧大和田村、萱田町、高津村、高津新田、大和田新田、萱田村、勝田村、柏井村、横戸村にそれぞれ戸長役場が置かれました。
明治17年：上記の4つの戸長役場が連合しました。
1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行により、旧大和田村、萱田村、高津村、萱田町、大和田新田、高津新田、勝田村が合併し、千葉郡大和田村が発足しました。この際、柏井と横戸は連合から離脱し犢橋村を形成したため、勝田は飛地として残されました。この飛地状態は約65年間続きました。
1891年（明治24年）8月24日：町制が施行され、千葉郡大和田町となりました。
1954年（昭和29年）1月15日：睦村と合併し、千葉郡八千代町が新設されたことにより、大和田町は廃止されました。

行政

大和田町の役場は、初めは大和田小学校の敷地内にありましたが、後に萱田町字出戸612番地に移転しました。役場庁舎は木造平屋瓦葺で、建坪は約26坪でした。初代大和田村長は高橋竹松、2代目は岩井湧之助でした。

警察は、船橋警察署大和田町巡査駐在所と萱田町巡査駐在所がそれぞれ1名で警察事務を行っていました。

裁判所は、千葉区裁判所大和田出張所が大字大和田に設置され、事務棟、居住室、扣所、倉庫の4棟を備えていました。管轄は大和田町、二宮村、豊富村、睦村および犢橋村の1町4村で、後に印旛郡阿蘇村も加わりました。

郵便局は大和田郵便局が萱田町にあり、郵便、為替、貯金、国庫金、簡易保険を取り扱っていました。電信設備はありませんでした。管轄は大和田町、睦村、印旛郡阿蘇村、志津村の一部でした。

交通

鉄道は、京成電鉄の本線が通り、1926年に京成大和田駅が開業しました。ただし、現在の八千代台駅や勝田台駅は当時はまだ開業していませんでした。

道路は、成田街道（現在の国道296号）が主要な道路でした。

主な施設

神社としては、萱田町と大和田に時平神社、高津に高津比咩神社がありました。

寺院としては、萱田町に薬師寺、大和田字出戸に圓光院（大聖寺の末寺）、萱田寺に長福寺がありました。

また、町の区域には陸軍習志野錬兵場の一部や鉄道連隊演習線といった国の施設もありました。

その他の情報

大和田町は、成田山や習志野原（明治帝が命名）、印旛放水路といった歴史的、地理的な要素と関連があります。また、土井利勝やゆりのき台といった人物や地名も関連してきます。

大和田町の歴史は、現在の八千代市の発展を理解する上で重要な要素です。

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