大型ゾイド

大型ゾイド

大型ゾイドとは、トミー（現タカラトミー）から発売されたゾイドシリーズに登場する、大型の電動モーター駆動キット、またはそれに匹敵する大きさのゾイドを指します。その大きさから戦場での存在感は大きく、数々の戦いで重要な役割を果たしました。

呼称の変遷

初期のメカ生体ゾイドシリーズでは、ゾイドのサイズによる区別は明確ではありませんでした。しかし、商品カタログにおいて「ゾイド大型メカ（B/O）シリーズ」や「ビッグ・バトラーズ」といった名称でカテゴリー分けされるようになります。

『ゾイドバトルストーリー』では、電動モーター駆動ゾイドは「大型電動タイプ」として分類され、以降のシリーズでもこの呼称が用いられました。ただし、一部の図表では「巨大ゾイド」と表記されることもありました。

第2期ゾイドシリーズの『ゾイド公式ファンブック』では、モーター駆動ゾイドを「大型ZOIDS」と「中型ZOIDS」に分類。しかし、ファンブック全体を通して「大型」「巨大」といった表現が統一されずに混在していました。

ゲーム作品では、ユニットサイズとして「おおがた」「L」といった表記が用いられ、部隊編成に影響を与えました。『ゾイドバトルカードゲーム』では、ゴジュラスが「L型」に分類される一方、シールドライガーやセイバータイガーは「M型」とされ、モーター駆動ゾイドでも扱いが分かれる事例が見られました。

ゾイドワイルドシリーズでは、「L型 モーター動力」という表記が用いられましたが、公式記事や動画では「大型ゾイド」と紹介されています。

代表的な大型ゾイド

エレファンダー

「換装機獣」の異名を持つガイロス帝国軍の象型ゾイド。重装甲と高出力を誇り、換装システムにより様々な形態に変化します。ノーマルタイプは万能型で、コマンダータイプは指揮官機、ファイタータイプは格闘戦に特化、スカウタータイプは索敵能力に優れます。

ガンブラスター

ヘリック共和国軍が開発したアンキロサウルス型ゾイド。「史上最強の砲撃ゾイド」と称されるハイパーローリングキャノンを搭載し、攻防に優れた性能を発揮します。超電磁シールドホーンによる防御力も高く、共和国陸戦部隊の要として活躍しました。

グスタフ

輸送用の昆虫型ゾイド。大人しい性格と低い機動力から戦闘には不向きとされていましたが、高い生還率が評価され輸送ゾイドとして採用されました。共和国、帝国、民間を問わず広く使用され、装甲強化やコクピットの低配置化などの改造が施されています。

ダークスパイナー

スピノサウルス型電子戦ゾイド。強力なジャミングウェーブで敵ゾイドの電子機器を無効化し、無敵時代を築き上げました。格闘能力も高く、バーサークフューラーと互角に戦うことも可能です。背部のCZS（コンビネーションゾイドシステム）により、SSゾイドとの合体も可能です。

デス・キャット

ガイロス帝国軍が開発した豹型ゾイド。最終決戦用の機体として、高い機動力と超重力弾砲による絶大な攻撃力を誇ります。密林や市街地での運動性に優れ、高速戦闘を得意とします。

デッド・ボーダー

ガイロス帝国（暗黒軍）の恐竜型ゾイド。暗黒大陸特有の鉱物「ディオハリコン」をエネルギー源とし、薄緑色の発光現象を起こします。高い瞬発力と格闘能力を持ち、暗黒大陸外辺の防衛や先鋒として活躍しました。

ディメトロドン

ゼネバス帝国が開発したディメトロドン型電子戦ゾイド。背部の巨大な背びれは超高感度レーダーアンテナとして機能し、敵の通信を傍受・妨害します。キメラブロックスの司令機としても運用されました。

大型ゾイドの戦歴

大型ゾイドは、各シリーズのバトルストーリーにおいて重要な役割を果たしました。エレファンダーはニクシー基地の戦いで殿軍を務め、ガンブラスターは暗黒大陸上陸作戦で活躍しました。ダークスパイナーはジャミングウェーブで共和国軍を苦しめ、デス・キャットはキングゴジュラスと激戦を繰り広げました。これらのゾイドは、それぞれの時代において戦局を左右する存在として描かれています。

大型ゾイドは、その圧倒的な存在感と多彩な武装、そして数々の戦歴によって、ゾイドシリーズを代表するカテゴリーとして、今もなお多くのファンを魅了し続けています。

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