大炊御門嗣雄

大炊御門嗣雄（おおいのみかど つぐお）

大炊御門嗣雄は、鎌倉時代末期の公卿であり、その生涯は文永2年（1265年）から正中2年（1325年）にかけてのものでした。太政大臣を務めた大炊御門信嗣の二男として生まれ、公卿としての道を歩みました。

経歴

嗣雄の経歴は、『公卿補任』や『尊卑分脈』といった史料に詳しく記されています。以下に、その主要な出来事をまとめます。

文永2年（1265年）11月8日：従五位下に叙せられる。この叙位が、嗣雄の公卿としてのキャリアの始まりとなりました。
文永3年（1266年）2月1日：侍従に任ぜられる。天皇の側近として仕える役職です。
文永4年（1267年）2月27日：従五位上に昇叙。
文永6年（1269年）1月5日：正五位下に昇叙。
文永7年（1270年）
1月21日：伊予権介に任ぜられる。地方官を兼任することで、行政手腕を磨きました。
閏9月4日：従四位下に昇叙。侍従は元の如し。
文永8年（1271年）7月2日：従四位上に昇叙。
文永11年（1274年）
2月20日：右少将に任ぜられる。武官としてのキャリアもスタートさせました。
10月3日：左中将に転任。
建治元年（1275年）1月6日：正四位下に昇叙。
建治2年（1276年）
1月23日：播磨介を兼ねる。
5月26日：春宮権亮を兼ねる。皇太子の側近として、教育や補佐を担当しました。
建治3年（1277年）12月4日：春宮権亮を辞した。
弘安9年（1286年）閏12月16日：左中将を辞した。
徳治2年（1307年）8月23日：大納言であった兄・良宗が薨去。
延慶2年（1309年）12月30日：従三位に叙せられる。公卿としての地位をさらに高めました。
延慶4年（1311年）3月20日：父・信嗣が薨去。
正和3年（1314年）1月5日：正三位に昇叙。
正和5年（1316年）11月23日：従二位に昇叙。 высшей аристократии.
正中2年（1325年）
9月：出家。晩年は仏道に専念しました。
10月23日：薨去。享年は60〜64歳と推定されています。


大炊御門嗣雄は、鎌倉時代末期の激動の時代に、公卿として様々な役職を歴任し、朝廷に貢献しました。その生涯は、当時の公家社会の様子を今に伝える貴重な記録と言えるでしょう。

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
* 『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）

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