大舎人寮

大舎人寮の概要



大舎人寮（おおとねりりょう）は、日本の律令制度において中務省に属する機関であり、その歴史は平安時代の官吏の育成において重要な役割を果たしました。もともと、律令制が始まった頃には、左右の大舎人寮が設けられていましたが、大同3年（808年）に両者が統合され、現在の大舎人寮となったのです。

職掌について



大舎人寮の主な職務は、大舎人と呼ばれる役職者を名簿で管理することです。大舎人は、内舎人（うどねり）と対になって活動し、天皇に仕えたり、宿直や雑用を行ったりしました。そのため、官吏としての経験を積むためによく繁忙な官司に出向くことがあり、大舎人寮は官吏の養成において重要な機関とされていました。

平安時代には、大舎人の中から何人かが内豎（うどん）に昇進することもあり、その逆のケースも見られました。これは、両者の役割が密接に関連していたことを示しています。延暦14年（795年）6月14日に出された式部省の命令によると、蔭子孫に属する者を大舎人として補充することが求められ、書記や算数が得意であることが重視されました。しかし、大同元年12月（807年1月）には蔭子孫以外の者が大舎人に任命されないよう制限されました。

このような状況から、大舎人の人数は次第に減少し、最終的には大舎人800人から400人に削減され、なおかつ令制に戻ることとなりました。

職員構成



大舎人寮には、様々な役職が存在しており、以下のように職員が構成されていました。


この職務体系は、大舎人寮が官吏養成機関としてどのように機能していたかを物語っています。

関連項目



大舎人寮は、日本の官制や官人制度に密接に関連しており、以下のような関連するトピックが挙げられます。

これらの項目は、大舎人寮と日本の歴史の中での役割の理解に役立ちます。大舎人寮は、当時の官吏の育成における基幹機関であり、その影響は平安時代の政治や社会においても色濃く残っています。

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