天ヶ瀬温泉
天ヶ瀬温泉
天ヶ瀬温泉は、大分県日田市に位置する温泉地で、別府温泉、由布院温泉と並び、豊後三大温泉の一つとして知られています。その歴史は古く、奈良時代に編纂された『豊後国風土記』にもその名が登場しており、開湯はそれ以前と考えられています。かつては河川敷を掘ればどこでも温泉が湧いたと言われ、その泉質は硫黄泉や単純温泉で、肌触りの良いさらりとしたお湯が特徴です。
温泉街の魅力
温泉街は、玖珠川沿いに約20軒の旅館や民宿が軒を連ねています。天ヶ瀬温泉では、「天ヶ瀬温泉なんでもパスポート」という湯巡りパスポートが発行されており、宿泊施設での立ち寄り湯を楽しむことができます。このパスポートは、あまがせ観光案内所で購入可能です。
玖珠川の河原には、共同露天風呂が5箇所と旅館所有の露天風呂が2箇所あります。共同露天風呂は、「駅前温泉」「薬師湯」「神田湯」「益次郎温泉」「鶴舞の湯」があり、料金箱に100円を入れることで入浴できます。いずれの共同露天風呂も、JR天ケ瀬駅から徒歩約15分圏内に位置しています。これらの共同露天風呂は、地元の自治会によって管理されており、清掃のために午後から入浴可能となる場合があります。タオルや石鹸は各自持参が基本で、地元住民も利用するため、入浴マナーには注意が必要です。
また、河原にあるため、大雨で川の水量が増加すると、共同露天風呂が水没することもあります。共同露天風呂の他にも、足湯や手湯も存在し、気軽に温泉を楽しむことができます。
歴史
天ヶ瀬温泉の開湯時期は不明ですが、『豊後国風土記』には、大地震によって温泉が湧出したと記されています。江戸時代末期から明治時代にかけて、玖珠川の河畔に宿が立ち並ぶようになり、江戸時代には広瀬淡窓が療養に訪れたとも言われています。
筑豊の炭鉱が栄えていた時代には、炭鉱関係者の保養地として賑わい、歓楽温泉地としての側面もありました。1960年代の高度経済成長期には、社員旅行先として選ばれることも多く、多くの観光客が訪れましたが、1990年には約25万人だった観光客は、2012年には約9万5000人に減少しています。
2020年7月7日には、令和2年7月豪雨により玖珠川が氾濫し、温泉街は甚大な被害を受けました。
アクセス
関連項目
外部リンク
- - お還りなさい天瀬 - 日田市観光協会天瀬支部
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