太初 (漢)

太初（たいしょ）とは

太初は、中国の前漢、武帝の時代に使用された元号です。具体的には、紀元前104年から紀元前101年までの期間を指します。この時代は、前漢にとって重要な転換期であり、様々な改革が行われました。

太初暦の導入

太初の時代における最も重要な出来事の一つが、太初暦への改暦です。紀元前104年（太初元年）の夏5月に、それまで使用されていた顓頊暦から太初暦へと変更されました。この改暦は、単なる暦の変更にとどまらず、政治的・文化的にも大きな意味を持ちました。

太初暦では、従来の顓頊暦における10月歳首を正月歳首に改めました。この変更により、太初元年は前年の10月から12月までの15ヶ月間存在することになりました。また、太初暦には干支（十干十二支）が導入され、暦の体系がより複雑化されました。

太初年間の主な出来事

太初年間には、様々な出来事がありました。以下に主な出来事をまとめます。

太初元年： 李広利による大宛（フェルガナ）遠征が開始されました。しかし、この遠征は当初、失敗に終わりました。
太初元年： 太初暦が施行されました。これにより、暦の体系が大きく変わりました。
太初3年： 二度目の大宛遠征が実施されました。一度目の失敗を踏まえ、より大規模な遠征となりました。
太初4年： 李広利が、大宛から汗血馬を獲得し、帰国しました。この汗血馬は、漢王朝にとって貴重な戦力となりました。

太初元年の干支について

太初元年については、複数の干支の説が存在します。これは、史料によって記述が異なるためです。主な説としては、以下のものがあります。

丙子： 『漢書』に記載されている干支です。
甲寅： 『史記』に「甲寅」という記述があることに由来します。
丁丑： 紀元前67年から単純に60年サイクルで逆算したものです。
戊寅： 『史記』に「寅」という記述があることに由来します。

このように、太初元年の干支については諸説あり、どれが正しいかを断定することは困難です。

西暦との対照表

まとめ

太初は、前漢の武帝の時代に使用された元号であり、太初暦の導入など、様々な改革が行われた時代でした。この時代は、前漢の歴史において重要な転換期であり、その後の発展に大きな影響を与えました。

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