太田正孝

太田 正孝の生涯と業績

概要

太田正孝（おおた まさたか、1886年11月13日 - 1982年7月10日）は、日本の著名な大蔵官僚および政治家として知られています。彼は衆議院議員を7期、参議院議員を1期務め、その経歴は政界のさまざまな重要なポジションに広がっています。

学歴と初期のキャリア

太田は静岡県出身で、静岡商業学校や七高を経て、1912年に東京帝国大学法科大学経済学科を卒業しました。その後、大蔵省に入省し、東京税務監督局及び主税局での勤務を開始します。彼は主計官へと昇進し、経済政策に関与しましたが、1919年に退官します。それ以降は報知新聞社の副社長や中央大学教授として活動を続け、1924年には経済学博士号も取得しています。

政界への進出

1930年に行われた第17回衆議院議員総選挙において、立憲政友会の公認候補として立候補し、見事に当選を果たしました。その後、大蔵参与官や大蔵政務次官などの重要ポジションを歴任し、特に1939年の政友会分裂時には中立派として政治的立場を確立しました。1940年には大政翼賛会政策局長に就任し、翼賛政治会では常任総務を務めました。

戦後の政治活動

1945年11月、太田は日本進歩党の結成に参加し、政調会長を務めましたが、同年12月には連合国軍最高司令官総司令部からの逮捕命令が下され、A級戦犯として巣鴨拘置所に拘留されました。しかし、1947年には不起訴処分となり解放されています。1951年に公職追放が解除された後、1952年には自由党から再び衆議院選挙に立候補し、当選します。1955年には第3次鳩山内閣にて自治庁長官として入閣し、重要な行政機関の運営に携わりました。

最晩年と栄誉

1959年、第5回参議院議員通常選挙において静岡県選挙区から出馬し当選。その後、1964年には秋の叙勲で勲一等瑞宝章を受章し、1965年に政界からの引退を表明しました。1982年に97歳で死去した際には、正五位から従三位に叙されました。

チェスへの貢献と業績

太田は政界に入る前の1927年に、東京帝大教授や報知新聞社に在籍した仲間たちと「東京チェスクラブ」を設立し、チェスの普及に努めました。また、横濱専門学校（現神奈川大学）の草創期には財政学講師を務め、同校の発展にも寄与しました。

所属政党

太田が公職追放前に所属していた政党は、立憲政友会から始まり、政友会中立派、議員倶楽部、翼賛政治会、大日本政治会を経て日本進歩党に参加していました。公職追放後は自由党に加入し、最終的には自由民主党の大野派に所属しました。

著作

彼の著作には、1925年に放送された『生活と税』や、1932年の『経済読本』などがあり、政治や経済に関する彼の見解が示されています。

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