宇野元弘

宇野元弘

宇野元弘（うの もとひろ）は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将であり、毛利氏の家臣として長州藩に仕えました。

生涯

天文20年（1551年）、陶氏の一族である陶隆康の次男として生まれます。その年の9月に陶隆房（後の陶晴賢）が起こした大寧寺の変によって父・隆康と兄・隆弘が討たれますが、元弘は幼少であったため難を逃れました。

その後、元弘は毛利氏に従い、毛利元就による防長経略に加わります。弘治2年（1556年）4月の周防国須々万沼城の戦いでは、陶氏家臣の江良主水正を討ち取るなど、目覚ましい活躍を見せました。この功績に対し、小早川隆景は元弘の働きぶりを高く評価し、毛利元就から恩賞として周防国吉敷郡宇野令のうち80余石と玖珂郡生見郷のうち20余石を与えられました。

弘治3年（1557年）1月15日、毛利隆元の加冠状を受けて元服し、毛利氏の通字である「元」の偏諱を授けられました。また、鞍掛山城主・杉隆泰の重臣であった宇野景政が弘治元年（1555年）10月の鞍掛合戦で戦死したため、その養子となり、大内氏の庶流である宇野氏の名跡を継ぎ、宇野元弘と名乗るようになりました。

天正2年（1574年）12月7日には、周防国吉敷郡のうちで約15石の地を与えられ、天正6年（1578年）7月24日にはさらに10石の地が加増されています。

慶長5年（1600年）7月8日、別家を立てていた長男の元房が死去します。元房には実子がいなかったため養子を迎えようとしましたが、直後に起こった関ヶ原の戦いに伴う混乱により、元房の家は断絶となりました。

慶長19年（1614年）11月8日に死去。享年64。次男の弘久が後を継ぎました。

家族

父：陶隆康
兄：陶隆弘
子：宇野元房、宇野弘久、宇野弘通

参考文献

周東町史編纂委員会 編『周東町史』周東町、1979年3月。全国書誌番号:79033717。 国立国会図書館デジタルコレクション
『萩藩閥閲録』巻61「宇野与一右衛門」、巻96「宇野忠右衛門」、巻130「宇野源兵衛」
『萩藩閥閲録遺漏』巻2の4「宇野与一右衛門」

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