宮崎成身

宮崎成身について

宮崎成身（みやざき-せいしん）は、江戸時代後期から幕末にかけて活動していた武士であり、その生涯の詳細は不明ですが、1830年以前から1858年以降まで生きていたとされています。彼は、江戸幕府の幕臣として、数多くの資料編纂プロジェクトに取り組んだことで知られています。また、彼の父親である宮崎平四郎もまた旗本として活躍し、成身はその血を引く人物でした。

家柄と経歴

宮崎成身は1841年、父の家督を継承し、先手組を経て1847年には西丸小姓組から小十人頭に昇進します。さらには1857年に持弓之頭となり、幕府内での地位を築いていきましたが、1858年に致仕しました。その初名は成之（しげゆき）で、字は信卿、通称として太一郎や次郎太夫を名乗っていました。また、百拙斎、栗軒といった号を持ち、牛込門近くに屋敷を構えていたため「牛門老人」とも呼ばれました。

主要な業績

彼の最大の貢献は、江戸幕府が行った資料の編纂事業に従事したことです。特に、将軍の狩猟に関する記録をまとめた『大狩盛典』、外交資料の集成である『通航一覧』やその続編、『通航一覧続輯』など、幕府の歴史や政策に関する重要な資料をまとめに関与しました。また、徳川氏に関する史料を集めた『朝野旧聞裒藁』なども彼の手によるものです。

法令集の編集

公務の合間を縫って、宮崎成身は私撰資料や法令の編集も行っていました。慶長年間から1786年までの法律をまとめた『教令類纂』や、1787年から1829年までの法令を収めた『憲法類集』、さらには1831年から1854年にかけての法令を扱った『憲法類集続編』まで、幅広い法令に関する資料を編纂しました。

雑多な資料の集成

さらに、彼は1830年から30年以上の歳月をかけて収集したさまざまな資料を収めた『視聴草』も編集しました。このように、非常に多くの時間と労力を費やして江戸幕府の歴史や法体系を整理し、多くの人々の後世への知識を残しました。

脚注と関連項目

宮崎成身は文治の時代に活躍し、幕府の歴史に強い影響を与えた存在です。在りし日の努力と情熱が、多くの資料として今に残っています。彼に関連する人物としては、林述斎が挙げられます。成身のような優れた編纂者がいたことは、歴史的にも意義深いといえるでしょう。

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