小林絹治

小林 絹治の生涯と業績

小林絹治（こばやし きぬじ）は、1888年2月20日に兵庫県加東郡河合村三和（現在の小野市三和町）で生まれました。彼は農家の次男として育ち、初等教育を経て関西大学法学部を卒業しました。教員職を志す中で、アメリカへの渡航を決意し、1916年にはカリフォルニア大学及びその大学院の法科を修了しました。これにより国際的な視野を得た小林は、帰国後に立憲政友会系の中央新聞で主筆を務め、1921年には南満洲鉄道に入社しました。彼はこの会社で秘書やニューヨーク支店長などの職を歴任し、1929年に退社後は再び立憲政友会に身を置きました。

1930年、小林は第17回衆議院議員総選挙に加東郡から立候補しましたが、惜しくも落選。翌1932年の第18回選挙では、兵庫3区から立候補し再びチャレンジし、見事当選を果たします。この当選以降、彼は7期連続で衆議院議員の座を守ることになります。また、1932年11月からは満洲問題の審議のため国際連盟理事会に参加し、国際的な舞台での経験を得ました。

その後、廣田内閣では農林参与官を歴任し、1939年の政友会分裂時には革新派同盟に所属しました。また、1942年の翼賛選挙で再び当選を果たし、戦時中の政治活動を続けました。しかし、戦後は日本進歩党の結党に参加するも公職追放の措置を受けます。その後1952年に追放が解除され、自由党公認で衆議院議員選挙に立候補し当選し、政界に復帰しました。

小林は日本民主党を経て、自由民主党に加入し、衆議院地方行政委員長や第2次岸内閣で外務政務次官を務めました。自民党内では大野伴睦派に所属し、政治活動を続けましたが、1960年の第29回衆議院議員総選挙で落選し、政界から引退することとなります。彼は1973年3月28日に生涯を終えました。

また、小林の家族に関しては、息子の小林正巳も衆議院議員として活躍しました。彼の政治家としての足跡は、自由民主党の歴史に刻まれています。これまでの彼の業績を振り返ることで、戦前から戦後にかけての日本の政治の変遷とその中での小林の役割を理解することができます。

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