小野 (鹿児島市)

鹿児島市小野地区の詳細解説

鹿児島市北部に位置する小野地区は、小野一丁目から小野四丁目、そして小野町から構成されています。この地域は、田上川の上流域と甲突川の中流域にまたがり、その地理的な特徴が地域の歴史と発展に深く関わってきました。

地理

小野地区は、北に伊敷町、犬迫町、南に武岡、明和、永吉、東に下伊敷、西に西別府町と隣接しており、鹿児島市の北部の重要な地域の一つです。地域の中央部を東西に走る鹿児島県道206号線は、住民の生活を支える主要道路です。また、西部には九州自動車道が南北に走り、広域的な交通の便も良い地域です。南部に位置する鹿児島県立武岡台高等学校と鹿児島県立武岡台特別支援学校は、地域の教育を担っています。

小野町は、さらに中ノ迫、中福良、北枝、小野、田中宇都、鶴村、高山、胡麻田、番屋下の各地区に細分化され、それぞれの地区が独自の歴史と景観を持っています。

河川

小野地区は、以下の河川に囲まれています。

甲突川
幸加木川
新川

これらの河川は、地域にとって重要な水源であり、かつては農業用水としても利用されていました。

行政区域

小野地区の行政区分は、一部が鹿児島市役所伊敷支所の管轄下にあり、一部が鹿児島市役所本庁の管轄下にあるという、やや複雑な構造をしています。小野町の一部（西之谷を除く）と小野一丁目から小野四丁目は伊敷支所の管轄であり、伊敷地域の一部とされています。一方、小野町のうち西之谷は本庁の管轄で、中央地域武・田上地区に含まれます。この区分は、地域計画や行政サービスの提供において重要な意味を持ちます。

郵便番号

小野地区の郵便番号は以下の通り、地域によって異なります。

890-0021：小野一丁目から小野四丁目
890-0022：小野町（4784番地から5118番地を除く）
891-1222：小野町4784番地から5118番地

歴史

小野の成立

小野の地名は、室町時代から確認されており、薩摩国鹿児島郡に属していました。最古の記録としては、1432年の上原氏文書に「鹿児島小野之内 六反廿いわ下の門」という記述が見られます。

近世の小野

江戸時代には、薩摩藩の直轄地となり、村高は時代とともに変化しました。小野からは「小野石」と呼ばれる良質な石材が産出し、甲突川五石橋や仙巌園などの建築に利用されました。また、薩摩街道、郡山街道、永吉村往還が交わる交通の要所でもありました。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、小野村は周辺の村々と合併し、伊敷村の一部となりました。1950年には伊敷村が鹿児島市に編入され、小野は「小野町」として再編されました。その後、住宅団地の造成や住居表示の実施により、小野の町域は複雑な変遷を遂げています。

1979年には原良団地地区の一部として武岡四丁目、武岡五丁目、明和二丁目、明和三丁目、明和五丁目が設置され、1988年には小野一丁目と小野二丁目が、1991年には小野三丁目と小野四丁目が設置されました。さらに、1993年には武岡六丁目が設置され、2005年には田上八丁目の一部となりました。武岡台土地区画整理事業により、武岡五丁目にも一部が編入されました。

文化財

小野地区には、市の指定文化財として「南泉院歴代住職の墓」があります。

施設

公共施設

ハートピアかごしま
身体障害者更生相談所
難病相談・支援センター
障害者自立交流センター
視聴覚障害者情報センター
鹿児島県精神保健福祉センター
小野市民館
小野公園

教育施設

鹿児島県立武岡台高等学校
鹿児島県立武岡台特別支援学校
あけぼの幼稚園

寺社

日枝神社
幸加木神社
西之谷八幡宮

郵便局

小野簡易郵便局

その他

南[[国交通鹿児島営業所]]

人口

2020年4月1日時点での人口は5,583人、世帯数は2,540世帯です。国勢調査に基づく人口推移については、1995年以降のデータが公表されています。

小・中学校の学区

小野地区の児童生徒が通う小・中学校の学区は、地域によって異なります。

交通

道路

九州自動車道：地域東部を南北に貫きますが、インターチェンジは設置されていません。
鹿児島県道206号徳重横井鹿児島線：地域の中央部を東西に走ります。


小野地区は、歴史と自然が調和した、住みやすい地域です。地域を縦横に走る道路は、生活の基盤を支え、学校や公共施設は地域住民の生活を支えています。

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