小長谷女王

小長谷女王について

小長谷女王（おはせじょおう）は、奈良時代に生きた日本の皇族であり、天武天皇の第9皇子である忍壁親王の娘です。彼女の生年は不明ですが、767年2月11日（天平神護3年1月8日）に逝去しました。官位は従三位および尚膳であり、彼女の人生と官歴は日本の古代史において重要な位置を占めています。

経歴の概要

小長谷女王は、聖武天皇の時代にその名が知られるようになります。天平11年（739年）の正月、坂合部女王とともに無位から従四位下に昇進したことが記録されています。その後も彼女の官位は昇進を続け、天平宝字5年（761年）には光明皇太后の一周忌に奉仕し、そこで正四位上に昇格しました。彼女はさらに、同年の6月には従三位に昇叙されることとなります。

小長谷女王は、政治や宮廷行事において重要な役割を果たす一方で、皇后や皇族の名誉職としても活躍しました。そのため、彼女の地位はただの血筋によるものだけでなく、その能力や献身的な姿勢によるものであるといえるでしょう。

最後の日々

天平神護3年（767年）1月、小長谷女王は尚膳の役職を持ちながら、従三位として生涯を終えました。彼女が亡くなったのは正月8日で、多くの皇族や貴族に惜しまれる別れとなりました。家族や友人、そして彼女のことを敬愛していた者たちが集い、彼女の人生を偲んだことでしょう。

官歴

小長谷女王の官歴は、以下のように記されています。これにより、彼女がどのようにして昇進していったのかを知ることができます。

• - 天平11年（739年）正月13日：従四位下に叙任。
• - 天平宝字5年（761年）正月2日：正四位上に昇進。
• - 時期不詳：尚膳に任命。
• - 同年6月26日：従三位に昇叙。
• - 天平神護3年（767年）正月8日：薨去。

小長谷女王の功績は、その時代における女性の影響力を示すものであり、彼女は奈良時代の皇族として多くの歴史的事件に関わった人物です。彼女に関する情報は、当時の人々の歴史観や、女性の役割の変化を考える上でも重要であり、現代の私たちにとっても貴重な参考資料となります。

参考文献

• - 『続日本紀』3　新日本古典文学大系14、岩波書店、1992年
• - 『続日本紀』4　新日本古典文学大系15、岩波書店、1995年
• - 宇治谷孟訳『続日本紀 （上）・（中）』講談社学術文庫、1992年
• - 『日本古代人名辞典』2 - p287、竹内理三・山田英雄・平野邦雄編、吉川弘文館、1959年
• - 『日本女性人名辞典』p267、芳賀登・一番ヶ瀬康子・中嶌邦・祖田浩一編、日本図書センター、1993年

もう一度検索