山王駅 (福井県)

山王駅：歴史と現状

山王駅は、福井県吉田郡永平寺町山王に位置するえちぜん鉄道勝山永平寺線の駅です。駅番号はE17。1914年（大正3年）2月11日、京都電燈越前電気鉄道の新福井駅 - 市荒川駅（現在の越前竹原駅）間の開業と同時に誕生しました。その後、京福電気鉄道を経て、2003年（平成15年）2月1日にえちぜん鉄道へ譲渡されました。

変遷の歴史

開業当初から幾度かの変化を遂げてきました。1981年（昭和56年）には駅業務の委託化、1993年（平成5年）には無人化されました。2001年（平成13年）6月24日に発生した京福電気鉄道越前本線列車衝突事故の影響で全線運行休止となり、山王駅も休業を余儀なくされました。しかし、2003年（平成15年）10月19日、永平寺口駅 - 勝山駅間の運行再開に伴い、駅業務が再開されるという波乱に満ちた歴史を持っています。その後、有人駅と無人駅の期間を繰り返した後、2019年2月1日からは再び無人駅となりました。

駅舎と設備

山王駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。かつては、平日の朝夕の時間帯に駅員が配置されていましたが、現在は無人駅となっています。ホーム間は構内踏切で連絡しており、列車交換が可能です。電車は右側通行で進入します。2021年（令和3年）の小舟渡駅付近のがけ崩れによる運休時には、代行バス運行のため係員が配置されていました。駅業務は、かつては出札・改札業務のみ駅員が行い、集札・精算業務は運転士が行うという体制でした。

利用状況と周辺環境

山王駅の1日平均乗降人員は、公開されているデータを参照ください。（具体的な数値は省略）

駅周辺には、永平寺町コミュニティバスの山王駅前バス停留所、山王郵便局、永平寺町役場上志比支所、道の駅禅の里、上志比文化会館サンサンホール、永平寺町立図書館上志比館などがあります。また、福井県道255号牧福島上荒川線（勝山街道）やE67中部縦貫自動車道（国道158号永平寺大野道路）上志比インターチェンジも近接しています。教育施設としては、永平寺町立上志比中学校、永平寺町立上志比小学校があります。越前竹原駅からも同程度の距離です。

接続路線

えちぜん鉄道勝山永平寺線を利用できます。快速(上り)、普通列車が停車します。隣の駅は、越前野中駅と越前竹原駅です。快速の場合、永平寺口駅も隣の駅となります。

まとめ

山王駅は、長年にわたり地域住民の足として、そして歴史の変遷を刻んできた駅です。無人駅ながら、周辺環境とアクセス面において、地域の生活に密着した重要な役割を担っています。今後も、地域の交通インフラとして利用者の利便性向上に貢献していくことが期待されます。 今後、更なる発展と利便性の向上が期待されます。

参考文献

『京福電気鉄道 越前線写真帖 88年回顧録』京福電気鉄道、2003年1月31日
川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年8月20日
『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日
寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日

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