平良兼賢

平良兼賢（たいら かねかた）

平良兼賢は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将です。北原氏、日向伊東氏の家臣として仕え、三ツ山の小林郷地頭、後に三ツ山城主となりました。

生涯

史料には「伴兼賢」とも記されており、伴氏の子孫であると考えられています。しかし、同じく伴氏を祖とする北原氏との具体的な親族関係は不明です。

1558年、主君である北原氏の13代当主・北原兼守が急死し、後継者争いが起こりました。この混乱に乗じて伊東義祐が介入すると、家中は伊東氏を支持する派閥と反対する派閥に分裂しました。兼賢は伊東方につき、反対派と激しく対立しました。義祐が反対派の粛清を始めると、兼賢もこれに加担し、兼守の叔父であり飯野城主であった北原兼孝父子を攻め滅ぼしました。これにより、北原氏は義祐が推す北原氏庶流の馬関田右衛門佐が家督を継ぎ、実質的に伊東氏の支配下に入りました。

1562年、残る反対派の白坂下総介は、守護である島津貴久に北原家再興を働きかけました。貴久がこれに応じ、北郷時久や相良義陽も協力したため、伊東氏が奪っていた北原氏の旧領は次々と奪還されました。兼賢も右衛門佐と共に、居城の三ツ山城を追われました。

翌1563年、相良義陽が島津氏と袂を分かち、再び伊東氏と手を結ぶと、窮地に陥った下総介らは逃亡し、北原氏にほころびが生じました。これにより、三ツ山城は再び伊東氏の手に戻り、兼賢は伊東家臣として三ツ山城主に再任されました。

1572年の木崎原の戦いを契機に伊東氏が衰退し始めると、1576年には三ツ山城は島津氏の城となりました。兼賢のその後の動向や事績については、史料が乏しく不明です。

まとめ

平良兼賢は、戦国時代の激しい勢力争いの中で、主君の交代や立場変動を経験しながらも、その時々で最善を尽くした武将でした。北原氏から伊東氏へと仕え、最後は島津氏の支配下となるという激動の時代を生き抜いた人物として、歴史に名を残しています。

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