広橋仲光

広橋仲光（ひろはし なかみつ）は、南北朝時代から室町時代初期にかけて活躍した公卿であり、勘解由小路を号しました。准大臣・広橋兼綱の子として生まれ、最終的には従一位・権大納言にまで昇りつめました。彼の日記である『仲光卿記』は、当時の貴重な資料として現代に伝えられています。

特に、南都伝奏として足利義満と様々な案件で折衝にあたったことで知られています。激動の時代において、彼は重要な役割を果たしました。

経歴

延文3年/正平13年（1358年）に元服し、叙爵。
延文4年/正平14年（1359年）に従五位上に昇叙。治部少輔に任ぜられる。
延文5年/正平15年（1360年）に蔵人に補される。
貞治2年/正平18年（1363年）に正五位下に昇叙され、右少弁に任ぜられる。
貞治5年/正平21年（1366年）に左少弁に転任し、正五位上に昇叙。
応安7年/文中3年（1374年）には権右中弁、左中弁と昇進し、位は従四位下、従四位上、正四位下と昇叙。
永和2年/天授2年（1376年）に蔵人頭に補される。
永和3年/天授3年（1377年）に正四位上に昇叙。
永和4年/天授4年（1378年）3月24日に参議に任ぜられる。右大弁は元の如し。
12月13日に従三位に叙せられ、権中納言に任ぜられる。
永徳元年/弘和元年（1381年）1月6日に正三位に昇叙。
3月16日に従二位に昇叙。
6月29日に大宰権帥を兼ねる。
至徳2年/元中2年（1385年）1月6日に正二位に昇叙。
嘉慶2年/元中5年（1388年）12月30日に権大納言に任ぜられる。
応永2年（1395年）6月3日に権大納言を辞した。
応永3年（1396年）10月20日に従一位に叙せられるが、翌21日に出家。法名は曇寂。
応永13年（1406年）2月12日に薨去。

系譜

父：広橋兼綱（1315-1381）
母：不詳
妻：不詳
男子：広橋兼宣（1366-1429）
男子：兼時
男子：竹屋兼俊
男子：中珍
男子：光海
男子：周鳳
男子：仲承
男子：長献
男子：寅助
男子：仲雅
男子：光雅
男子：光暁
女子：崇賢門院女房
女子：典侍兼子
女子：複数

参考文献

『公卿補任』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
『尊卑分脈』（新訂増補国史大系）吉川弘文館 黒板勝美、国史大系編集会（編）
『朝日日本歴史人物事典』、朝日新聞社
『師守記』、国立国会図書館
* 今谷明『室町の王権―足利義満の王権簒奪計画』、中公新書

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