度会国御神社

度会国御神社の概要

度会国御神社（わたらいくにみじんじゃ）は三重県伊勢市豊川町に位置し、伊勢神宮外宮の摂社の一つである。伊勢市駅から南西へ約900メートルの距離、外宮の境内内、北御門脇の小道に鎮座している。外宮の摂社の中では、草奈伎神社や大間国生神社に次いで重要な位置を占める。

本社の祭神は彦国見賀岐建与束命（ひこくにみがきたけよつかのみこと）で、これは伊勢国の国魂神であり、伊勢北部を支配した伊勢国造の始祖、天日別命（あめのひわけのみこと）の子とされている。母親については詳細は不明である。

社殿は神明造の板葺屋根で、周囲は玉垣に囲まれている。訪問者が賽銭を捧げるための箱は置かれていない。この神社のさらに先には、外宮末社の大津神社があり、そちらも訪れる価値がある。

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歴史

度会国御神社はかつて「度会国都御神の社」とも称され、現在の名前は『延喜式神名帳』に基づいている。この神社の創建年代は不明であるが、伊勢神宮外宮が鎮座した雄略天皇22年以前から存在していたとされている。櫻井勝之進は、度会国御神社は磯部の有力者であった度会氏によって祭祀が行われ、その際、度会氏が祀っていた神々が伊勢神宮に組み込まれたと考えている。

創建当初の鎮座地は山田前田村であったとされ、『二宮管社沿革考』には前野村の住民が産土神として奉仕をしていたと記されている。中世には境内に世義寺が建てられたために一時的に祭祀が中断されたが、江戸時代の寛文年間（1661年-1672年）に世義寺が移転したことで、度会国御神社の神霊も同所へ移されることとなった。移転前の世義寺は現在の伊勢市八日市場町、神宮山田工作所の近くに存在していたが、その後、神社は現在地に遷座した。

社殿は1956年（昭和31年）に新しく建て替えられ、1980年（昭和55年）にも大規模な修繕が行われた。社地からは陶器の破片が発見されており、その多くは須恵器である。

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祭祀

度会国御神社では、6月19日および12月19日に月次祭が行われる他、10月19日の神嘗祭と11月25日の新嘗祭も執り行われる。新年においては、歳旦祭（1月1日）、元始祭（1月3日）、建国記念祭（2月11日）、祈年祭（2月19日）が行われ、風日祈祭（5月14日、8月4日）や天長祭（12月23日）は外宮の五丈殿で遥祀が実施される。

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交通アクセス

度会国御神社へのアクセスは非常に便利である。JR参宮線および近鉄山田線の伊勢市駅南口から徒歩で約5分の位置にあり、また三重交通の「伊勢市駅前」バス停からも徒歩5分ほどで到着する。さらに「外宮前」バス停からはすぐ近くに立地している。自動車利用の場合は、伊勢自動車道の伊勢西ICから三重県道32号を北へ進むと、約5分で到着できる。駐車場は北御門前に434台分の無料スペースが確保されている。境内の小路を西に進むと、神社が姿を現す。

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度会国御神社は、その長い歴史と深い信仰を持ちながら、訪れる人々に静寂と安らぎを提供する場所であり、伊勢神宮の外宮を訪れる際にはぜひ立ち寄りたい神社である。

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