式守家

式守家について

式守家（しきもりけ）は、大[[相撲]]における著名な行司家の一つです。この家系の名前は、「式とは何ぞ法を取るの名也」と説明されています。行司とは、相撲の試合において重要な役割を担う存在であり、式守家はその歴史的背景や特徴において特に知名度があります。

由来と歴史

式守家の成立に関する歴史は多様な説があるものの、初代の行司である式守伊之助の登場が重要なポイントです。彼は明和4年（1767年）5月の番付に初めて名が掲載され、そこから式守姓が一貫して行司の姓として用いられるようになりました。

初代の本名は谷伊之助で、1740年に出生し、最初は伊勢ノ海部屋の力士として活動していました。その後、行司に転身し、吉田司家に弟子入りしました。1774年には木村庄之助の次位に昇進し、1793年に現役を引退しました。引退後は、彼の弟子たちが式守姓を名乗り始め、この姓は主に伊勢ノ海部屋系統の行司に引き継がれました。

明治時代以降は木村姓と式守姓の最高位が明確になり、行司は一度名乗った姓を変更することは一般的にはありませんでした。しかし、1911年には友綱部屋の6代木村庄三郎によって10代式守伊之助の襲名が行われ、以降は改姓する行司も出現するようになりました。このような経過を経て、行司の年寄名として式守伊之助は式守または永浜と名乗ることが一般的でした。

行司の名跡

式守姓の行司には、以下の名跡が存在します。

• - 式守伊之助 - 立[[行司]]名
• - 式守伊三郎
• - 式守夘之助
• - 式守慎之助
• - 式守鬼一郎
• - 式守勘太夫
• - 式守錦太夫
• - 式守錦之助
• - 式守見藏
• - 式守与太夫
• - 式守與之吉

（太字は2024年9月現在襲名されている行司名を示します。）

これらの名跡の中でも、式守勘太夫、式守与太夫、式守錦太夫は「三太夫」として知られています。

軍配の持ち方

式守家と木村家の大きな違いの一つは、軍配の持ち方に見られます。式守姓を名乗る行司は手のひらを上に向けて軍配を持つ「陽の構え」を採用しています。対する木村姓は手のひらが下向きの「陰の構え」となります。さらに、かつては軍配の形状自体にも違いがあり、式守姓の軍配は卵型、木村姓の軍配は瓢箪型であったと伝えられています。

結論

式守家はその独自の歴史と伝統を持つ行司家であり、相撲界において重要な役割を果たしています。年寄名跡のシステムや軍配の持ち方など、さまざまな特徴がこの家に固有の文化を形成しています。相撲の歴史を知る上で、式守家の存在は避けて通れないものと言えるでしょう。

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