御崎駅

御崎駅の概要

御崎駅（みさきえき）は、北海道室蘭市御崎町2丁目に所在する、北海道旅客鉄道（JR北海道）の室蘭本線の駅です。駅番号はM34で、電報略号はミサとして知られています。また、事務管理コードは▲130352となっています。

駅の歴史

この駅の歴史は古く、1892年（明治25年）8月1日に始まります。同年、北海道炭礦鉄道が輪西に初代室蘭駅を開業し、エトスケレップに貨物駅を設置しました。その後、1905年（明治38年）6月21日に御崎駅は正式に開業し、最初は貨物専用の取り扱いのみを処理していました。

1906年（明治39年）には、北海道炭礦鉄道が国有化され、その結果、官設鉄道に移管されました。御崎駅はその後1909年以降に現在の位置へ移転し、1912年（大正元年）10月4日には、日本製鋼所専用鉄道御崎駅と工場間の運用が開始されました。

1922年（大正11年）には駅舎と旅客ホームが新しくなり、旅客扱いが始まりました。1958年（昭和33年）には「室蘭線発祥の地」の碑が設置され、1980年（昭和55年）には荷物の取り扱いが廃止されました。その後も駅は徐々に無人化が進み、1987年（昭和62年）にはJR北海道に引き継がれました。

2017年（平成29年）には駅前の商店が閉店となり、完全に無人駅となりました。この駅名はアイヌ語の「エサシ」に由来し、地元の岬を意味しています。加えて、山田秀三は、御崎駅の名前は、当地周辺の岬に関連しているのではないかと示唆しています。

駅の構造

御崎駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。現在の構造では、曲線を描くように配置された典型的な無人駅となっており、転轍機を持たない棒線駅です。上り1番線は東側の駅舎近くに位置し、反対側の下り2番線が対面にあります。両ホームは南側に設置された跨線橋で繋がっています。

以前は、単式ホームと島式ホームの複合型の配線を有しており、かつての貨物取り扱いが主体の駅であったことを示しています。現在、駅の構内は無人であり、1989年に新しく築かれた駅舎が存在しています。この駅舎内にはトイレが完備されていますが、1993年に閉店した売店のエリアはシャッターが降りています。有人駅時代には、駅スタンプも存在し、「室蘭線発祥の地」の刻印がありました。

駅周辺とアクセス

駅の周辺には国道36号が通り、エトチケレップ岬が近隣に位置しています。エトチケレップはアイヌ語で「岬」を意味し、この地域の名所とされています。この岬近くにはかつてあったエトチケレップ仮桟橋が、室蘭本線の計画上の起点であったことから、駅には「室蘭線発祥の地記念碑」が建てられています。

また、駅前には道南バスと北海道中央バスの停留所も設置されています。バスは「御崎駅前」の名で運行されており、地域の交通機関として機能しています。

利用状況

1981年度（昭和56年度）の乗降客数は225人であり、1992年度（平成4年度）には172人に減少しました。このように、利用状況は年々変動しつつありますが、御崎駅は地域の重要な交通拠点として存在し続けています。

隣接する駅

御崎駅の隣には北海道旅客鉄道（JR北海道）の室蘭本線があり、母恋駅（M35）が東側、輪西駅（M33）が西側に位置しています。これらの駅と共に、御崎駅は地域の交通を支える役割を果たしています。

このように御崎駅は、長い歴史と地域に密着した文化を持ち、現在も多くの人々に利用されています。

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