徳島町(とくしまちょう)
徳島町は、
徳島県徳島市に位置する地区であり、内町地区に属しています。1丁目から3丁目、そして城内というエリアに分かれています。
概要
徳島町の大部分を占める徳島町城内は、かつての
徳島城内にあたります。現在、城跡のほとんどは
徳島中央公園となっていますが、その一部は市街地として利用されています。公園内には城山がそびえ、西部と南部に公園施設が分かれています。
徳島町城内
城跡内南部には、国の名勝に指定されている旧
徳島城表御殿庭園があり、隣接して
徳島市立
徳島城博物館があります。このエリアには、
徳島市立文化センター、
徳島県青少年センター(とくぎんトモニプラザ)、
徳島市中央公民館・
徳島市立図書館、
徳島市社会福祉センターなどの公共施設が集まっています。
城跡内西部の西の丸跡には、
徳島市内町小学校が建てられています。さらに西の花畑地区には、
徳島市立体育館と
徳島県立中央武道館があります。花畑の西部は中央公園の外となり、徳島地方合同庁舎や住商併用地区となっています。この地区には民有地があり、住民が生活しています。
南西部にはJR
徳島駅の徳島運転所・徳島保線区などがありますが、城内側には関係者用の出入口しかありません。
1~3丁目
徳島公園と
国道11号に挟まれた
街区には、南から1丁目、2丁目、3丁目が並んでいます。ただし、1丁目と2丁目の間は
国道192号によって分断されています。
1丁目は全域が
徳島地方裁判所となっています。
2丁目には、
徳島地方検察庁や市立内町保育所などの公共施設があり、その他は穴吹カレッジの諸施設、高層マンション、病院などが建ち並んでいます。
3丁目はオフィスや商店が中心となっています。
地理
徳島市中央部の都心地域北東部に位置し、ひょうたん島(内町地区)の北東部にあたります。
徳島城跡(
徳島中央公園)とその周辺を占めています。
隣接地域
東:
国道11号を挟んで、
中徳島町、
徳島本町、
新蔵町
西:前川橋から伸びる道を挟んで、東出来島町
北:助任川を挟んで、
南前川町、助任橋
南西:JR(旧寺島川)を挟んで、
寺島本町西、
寺島本町東、幸町
地形
河川:助任川(城内、3丁目)、寺島川、堀川(いずれも城内)
山:城山(城内)
歴史
縄文海進期には、城山を残して海でした。城山山麓からは、当時の住民の生活を示す
城山貝塚が見つかっています。
1385年に
細川頼之が城山に渭山城を築き、
1586年に
蜂須賀家政が修築して
徳島城とし、居城としました。
徳島の語源
『阿淡年表秘録』によると、
1585年に
蜂須賀家政が渭津城を居城と定めた際、「渭津を改め徳島と号す」とあります。近世には徳嶋とも書かれました。
『
大日本地名辞書』によると、『
古事記』にある火遠理命が妃豊玉姫に贈った歌に由来するとされますが、定かではありません。この歌は徳島と直接の関係はなく、この地が古代の加茂郷(北西の加茂地区に地名が残る)であることから「鴨とく島」にかけたという説があります。
また、中世の地名である富田庄の「富」にかけ、東の福島と対になる島として「徳」を使い徳島と名付けたとも言われています。
1600年ごろ渭津、
1608年徳島、
1652年渭津、
1678年徳島と再三改名されましたが、それ以後明治まで徳島の名が続きました。
近世
徳島とは本来、北を助任川、東を福島川、西を寺島川、南を
新町川に囲まれた中州に与えられた名です。
徳島城より東は、武家地となり、重臣の屋敷や藩の施設が立ち並びました。
徳島城の西は瓢箪島・出来島に繋がっていましたが、出来島は人工の瓢箪堀で徳島から切り離され、瓢箪島は
徳島城内の御花畠となりました。
市制以降
1889年の市制町村制施行により、徳島は
徳島市の町「徳島町」となりました。
1941年、旧徳島町は、徳島町1~3と城内、
徳島本町1~3、
中徳島町1~3、北徳島町1~2、
新蔵町1~3、中洲町1~3、
寺島本町東1~3に分割されました。
1975年には、
中徳島町・北徳島町の各一部が徳島町に編入されました。
施設
徳島中央公園内施設
徳島県立中央武道館
徳島市立体育館
徳島市立
徳島城博物館
徳島市民庭球場
徳島市立文化センター
徳島県青少年センター(とくぎんトモニプラザ)
徳島市中央公民館
徳島市立図書館
徳島市社会福祉センター
徳島地方合同庁舎内施設
徳島労働局
徳島地方法務局
徳島行政評価事務所
徳島保護観察所
徳島地方裁判所
徳島家庭裁判所
徳島中央警察署
徳島地方検察庁
徳島市内町小学校
専門学校徳島穴吹カレッジ
交通
国道11号
国道192号
徳島県道30号徳島鴨島線
参考文献
『
角川日本地名大辞典 36
徳島県』(
1986年 ISBN 4040013603)
内町まちづくり協議会・
徳島市内町公民館『写真で見る内町再発見 ひょうたん島今昔』
2009年