成女学園中学校・成女高等学校

成女学園中学校・成女高等学校

成女学園中学校・成女高等学校は、東京都新宿区富久町にある私立の女子中学校・高等学校です。中高一貫教育を提供しており、生徒たちは豊かな環境の中で成長することができます。

概要

校名の「成女」は、中国の古典『漢書』に由来する「坤道成女」から取られています。「坤道」とは「大地の道」を意味し、「地にしっかりと根ざした道を歩むことが女性の基本である」という理念が込められています。この精神のもと、生徒たちは自立した女性として社会で活躍できるよう教育を受けています。

1899年（明治32年）に麹町区下二番町に創立され、1906年（明治39年）に現在の新宿区富久町に移転しました。創立当初の教師陣には、後の日本女子商業学校（現・かえつ有明中学校・高等学校）の創始者である嘉悦孝などが名を連ねています。

第三代校長の宮田脩はリベラリストとして知られ、大正から昭和初期にかけて雑誌等に多数の寄稿や連載を行いました。宮田校長の元で学びたいと地方から入学する生徒も多かったようです。

世田谷区には千歳学習寮があり、1968年（昭和43年）には成女烏山スイミングクラブが創設されました。このスイミングクラブは2012年（平成24年）まで運営され、昭和40年代から50年代にかけては水泳の強豪校として知られていました。

近年は生徒数の減少が続いていますが、現在は少人数制を生かした教育を行っています。生徒や教職員間の交流が盛んで、学年や学校の枠を超えた繋がりが生まれています。入試では保護者同伴の面接を重視するなど、受験者数が少なくても選抜を行っています。

沿革

1899年（明治32年） - 成女学校として創立
1906年（明治39年） - 現在地に移転
1908年（明治41年） - 成女高等女学校に改称
1909年（明治42年） - 校歌『この花』制定
1922年（大正11年） - 制服制定
1929年（昭和4年） - 校旗・校章制定
1947年（昭和22年） - 成女学園中学校設立
1948年（昭和23年） - 成女高等学校設立
1968年（昭和43年） - 成女烏山スイミングクラブ創設
1986年（昭和61年） - 千歳学習寮完成
2012年（平成24年） - 成女烏山スイミングクラブ廃止、淑徳大学と高大連携協定締結
2022年（令和4年） - 学校法人創志学園が学校法人成女学園を合併

交通

都営地下鉄新宿線 曙橋駅 徒歩5分
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 徒歩8分
都営バス 白61系統 市ヶ谷富久町バス停 徒歩1分

靖国通りに面しており、交通の便が良い立地でありながら、落ち着いた環境で学ぶことができます。

著名な教員

吉村寅太郎 - 初代校長
山根正次 - 第二代校長、衆議院議員、医学者
宮田脩 - 第三代校長、教育者
嘉悦孝
戸板関子

著名な出身者

各界で活躍する多くの卒業生を輩出しています。

岡田八千代 - 作家
飯塚くに - 日本舞踊家
望月百合子 - 評論家
近藤真柄 - 婦人運動家
有明淑 - 太宰治「女生徒」原案日記提供者
大迫倫子 - 作家
八木孝子 - 女優
江波和子 - 女優
森下彰子 - 女優
中野玲子 - 小説家
南城ひかり - 元宝塚歌劇団
佐々木ヨーコ - ローラーゲーム選手
井野亜季子 - バレーボール選手
山崎幸子 - 元競泳選手、オリンピック日本代表

制服

伝統的な紺色のセーラー服で、胸元には白い襟カバーが付いています。夏服は白色のセーラー服です。スカートの裾には黒色のリボンが1本入っており、これは学園創設時に生徒たちが自発的に付けた誇りと自戒のしるしに由来しています。

校歌

校歌は『この花』。作詞は杉谷代水、作曲は東儀鉄笛です。

特徴

校内の中庭には、新宿区の指定史跡である小泉八雲旧居跡があります。
高校生が東京都障害者スポーツ大会にボランティアとして参加しています。
生徒の芸能活動は禁止されています。
大正15年竣工の鉄筋コンクリート造の校舎は蔦に覆われており、生徒ホールや美術教室として使用されています。
軽音楽部（LM-CLUB）などの部活動が盛んです。
春の遠足は「野遊会」と呼ばれています。
* 長野県軽井沢町に高原寮があり、中学1年生と高校1年生が夏期に宿泊学習を行います。

成女学園中学校・高等学校は、伝統と革新が融合した女子教育の場として、生徒たちの成長を支えています。

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