戦え!オスパー

『戦え！オスパー』

『戦え！オスパー』は、少年画報社の『週刊少年キング』に連載された漫画作品、およびそれを原作としたテレビアニメです。
原作は山野浩一、作画は伊奈たかしが担当しました。テレビアニメ版では、山野浩一が脚本を担当しています。

ストーリー

物語は、太古の昔に海に沈んだ超古代文明ムー大陸から始まります。ムー大陸の住民の生き残りは、海底にドームを築き、そこで生活を送っていました。長い年月を経て、ムーの人々は超能力を身につけます。

現代、ムーのドームでは、年に一度、最強の超能力者を決める戦いが開催されていました。正義感の強い少年オスパーと、乱暴者のドロメがその戦いで競い合います。オスパーが勝利しますが、ドロメは腹いせにドームを破壊し、地上世界へと脱出します。オスパーもドロメを追い、地上へと向かいます。

地上でオスパーは、国際十字警察の海津長官の娘であるユミと出会います。ユミの勧めにより、オスパーは国際十字警察の一員として働くことになります。

しかし、次々と怪事件が発生します。これらの事件の背後には、ドロメの存在がありました。オスパーはドロメと戦いながら事件を解決していきますが、ドロメは逃げ続けてしまいます。

追い詰められたドロメは、地球を破壊する最終兵器を発動させようとし、その場所を賭けてオスパーと最後の戦いに挑みます。激戦の末、オスパーは勝利し、ドロメは自身の敗北を認めます。そして、ドロメは最終兵器の場所をオスパーに教えます。オスパーは最終兵器の作動を停止させ、ドロメを許します。二人は海底のムーへと帰って行きます。

オスパーの帰還を置手紙で知った海津長官は、ユミたちにそれを伝えます。そして、海を見つめながら「今度逢う時は、普通の人間でありたい」と呟くのでした。

登場人物

オスパー

声 - 山本圭子

本作の主人公。ムーの超能力者であり、テレポーテーションを得意とします。ドロメを追って地上世界へやって来ました。ユミの勧めにより国際十字警察に入隊し、様々な超能力を駆使してドロメや地球の悪と戦います。

ドロメ

声 - 阿部良

本作の敵役。オスパーと同等の超能力を持ちますが、乱暴で野心家です。オスパーに敗れた腹いせにムーのドームを破壊し、地上で悪事を働きます。テレキネシスを得意とします。

海津ユミ

声 - 珠めぐみ

本作のヒロイン。国際十字警察の海津長官の娘で、オスパーの最大の理解者です。地上でオスパーと出会い、国際十字警察への入隊を勧めました。

海津長官

声 - 家弓家正

ユミの父で、国際十字警察の長官です。

ロバート

声 - 奥原晃

国際十字警察の一員です。

テレビアニメ版

概要

1965年12月14日から1967年10月31日まで日本テレビで放送されました。全52話で、1966年12月13日から1967年10月24日までは再放送でした。

当初は毎週火曜18:15 - 18:45に放送されていましたが、1966年1月4日からは18:00 - 18:30に変更されました。

本放送前期は特定のスポンサーなしのPT番組でしたが、後期は協同乳業の一社提供となりました。再放送も当初は協同乳業が提供していましたが、後に化粧品メーカーのウテナに変更されました。

日本テレビがシリーズ放送した初の国産テレビアニメです。しかし、ビデオソフト化はされておらず、回顧番組で取り上げられることも少ないです。制作を担当した日本放送映画も解散しており、フィルムの保存状況も不明です。

長らく、ハミングバードから発売された『マニア愛蔵版 懐かし〜いTVアニメテーマコレクション』に収録されたオープニング映像が唯一の視聴可能な映像資料でした。

2019年8月、国映の倉庫整理中に第41話と思われるフィルムが発見されました。その後、2022年4月に修復とデジタル化のためのクラウドファンディングが行われました。

スタッフ

製作 - 岡本光輝、矢元照雄
プロデューサー - 新倉雅美
演出 - 新倉雅美、岡迫亘弘、正延宏三、富野喜幸、池羽厚生、浅野良一 他
作画 - 村野守美、菊地城二、池野文雄、岡迫亘弘、木下敏雄、鳥居一義、秋山勇二、熊野基雄、池羽厚生、柳田朝彦、長野美子
背景 - 中野良子
仕上 - 渡辺恭通
検査 - 松本とし子
脚本 - 山野浩一、永島輝 他
音楽 - 冨田勲
オーディオ演出 - 岸野良一
効果 - 小野田志朗
ミキサー - 木村哲夫
録音 - 東京テレビセンター
制作 - 日本テレビ、日本放送映画KK

主題歌

オープニングテーマ「戦え！オスパー」
作詞 - 寺山修司 / 作曲 - 冨田勲 / 歌 - 山田太郎
エンディングテーマ「ユミのうた」
作詞 - 寺山修司 / 作曲 - 冨田勲 / 歌 - 東山明美

これらの楽曲は、山田太郎と東山明美が所属するクラウンレコードからEPレコードとして発売されました。また、朝日ソノラマなどからもソノシートが発売されましたが、そちらは川原たけしや川路英夫など別の歌手によるカバーバージョンでした。

1992年2月21日には、コンピレーションアルバム『珍品堂〜ほっ！あの人がこんな歌を…』に山田太郎が歌う「戦え！オスパー」が収録され、2004年9月29日には『青春のかけら〜テレビまんがコレクション』に山田太郎版の「戦え！オスパー」と東山明美版の「ユミのうた」が収録されました。

各話リスト

(各話リストは省略します。)

放送局

日本テレビ：火曜 18:15 - 18:45 → 火曜 18:00 - 18:30
札幌テレビ：木曜 18:15 - 18:45
仙台放送：日曜 10:00 - 10:30
福島テレビ：日曜 8:00 - 8:30
RKB毎日放送：日曜10:30 - 11:00(1966年4月3日放送開始)

外部リンク

戦え!オスパー - メディア芸術データベース
* TV アニメ 戦え！オスパー - allcinema

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