手長神社

手長神社の概要

手長神社（てながじんじゃ）は、長野県諏訪市上諏訪に位置する神社で、諏訪大社上社の末社です。旧社格は県社で、現在は神社本庁の別表神社となっています。この神社は、古くから地域の人々に信仰されてきた歴史ある神社です。

祭神

手長神社の祭神は、手摩乳命（てなづちのみこと）です。手摩乳命は、「手長彦神」とも呼ばれ、諏訪大社の祭神である建御名方神に随従する神とされています。この神は、建御名方神が諏訪に祀られる以前からこの地で信仰されていたと考えられています。

日本神話においては、手摩乳命は建御名方神の先祖にあたる奇稲田姫の母神として登場します。諏訪市内には、父神である足摩乳命を祀る足長神社も存在します。

歴史

手長神社の創建については詳しい由緒は不明ですが、神社の近くには旧石器時代や古墳時代の複合遺跡である手長丘遺跡が、境内上方には茶臼山古墳群があり、周辺には古代から人々が生活していたことがわかります。

古くは「手長宮」や「手長大明神」と呼ばれ、諏訪大社の末社として位置づけられていました。元々は桑原郷の総鎮守として足摩乳命とともに祀られていましたが、鎌倉時代に桑原郷が上桑原と下桑原に分かれた際、下桑原に手摩乳命を祀る手長神社が創建され、上桑原の足長神社とともにそれぞれの鎮守となったと伝えられています。

手長神社は、領主や武家、そして庶民からの崇敬も厚く、高島城の鬼門に位置することから諏訪藩家中の総鎮守とされました。現在の社殿は、天明年間（1781年-1789年）に立川和四郎富棟によって建築されましたが、昭和27年（1952年）に半焼し、その後修理されています。

境内

手長神社の境内には、拝殿の横に多くの摂末社が鎮座しています。これらの摂末社もまた、地域の人々の信仰を集めています。

主な祭事

手長神社では、年間を通して様々な祭事が行われています。主な祭事としては、以下のものがあります。

八朔祭
夕祭 （9月14日）
例祭 （9月15日）
二の祭 （9月16日）

文化財

手長神社には、諏訪市指定文化財として以下のものがあります。

拝殿（有形文化財） - 昭和59年指定
旧本殿（有形文化財） - 平成6年指定

これらの文化財は、手長神社の歴史と文化を物語る貴重なものです。

現地情報

所在地：長野県諏訪市茶臼山9556

交通アクセス：

最寄駅：東日本旅客鉄道（JR東日本）中央本線 上諏訪駅 （徒歩約7分）

手長神社は、上諏訪駅の東側の高台に位置しており、諏訪湖を一望できる場所にあります。

参考文献

『日本歴史地名大系 長野県の地名』（平凡社）諏訪市 手長神社項
谷川健一 編『日本の神々 -神社と聖地- 9 美濃・飛騨・信濃』2000年 白水社

関連項目

足長神社 （諏訪市四賀普門寺）
八剣神社 （諏訪市小和田）
手長足長
アシナヅチ・テナヅチ
上諏訪町
諏訪市の神社

外部リンク

信濃國諏訪郡下桑原郷鎮守 手長神社
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諏訪神仏プロジェクト

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