斎藤寿夫 (政治家)

斎藤寿夫（さいとう としお）は、1908年1月11日に静岡県富士市で生まれ、1999年5月24日に91歳で没した政治家、官僚です。静岡県知事（公選第2 - 5代）を4期務め、衆議院議員と参議院議員もそれぞれ1期ずつ歴任しました。

生い立ちと官僚への道

斎藤は大地主の長男として生まれ、旧制静岡高等学校を経て京都帝国大学法学部を卒業しました。学生時代には河上肇の講義に感銘を受けましたが、滝川事件を契機に官僚を志すようになり、1934年に高等文官試験に合格して内務省に入省しました。

静岡県知事として

厚生省引揚援護局指導課長、静岡県民生部長、同総務部長などを経て、1951年に静岡県知事選に自由党公認で立候補し、当選を果たしました。以後、16年にわたり静岡県知事として県政を担いました。

知事在任中には、佐久間ダム、伊豆スカイライン、田子の浦港などの大規模プロジェクトを推進し、静岡県の発展に大きく貢献しました。これらの事業は、インフラ整備を通じて県民生活の向上に寄与し、地域経済の活性化にもつながりました。

国政へ

1967年には衆議院議員に初当選し、1期務めました。その後、1972年には参議院議員に転じ、こちらも1期を務めました。国政においては、地方自治の振興や国土開発などに取り組みました。

受勲と晩年

1978年には、長年の功績が認められ、勲二等旭日重光章を受章しました。これは、勲六等からの昇叙であり、彼の社会に対する貢献の大きさを物語っています。

1999年5月24日、斎藤寿夫は慢性呼吸不全のため、静岡県静岡市の自宅で91歳で生涯を閉じました。彼の死没日をもって、従六位から従三位に叙せられました。

斎藤寿夫は、地方自治の発展と国政への貢献を通じて、日本の近代化に尽力した人物として、その功績は永く記憶されるでしょう。

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