新交響楽団 (アマチュア・オーケストラ)

新交響楽団

新交響楽団（しんこうきょうがくだん）は、東京都内を中心に活動するアマチュアオーケストラです。通称「新響（しんきょう）」として親しまれています。

歴史

楽団は1956年、作曲家である芥川也寸志によって設立されました。その前身は、1955年2月に発足した労音アンサンブルです。翌1956年3月1日、「東京労音新交響楽団」として正式に発足し、1957年11月21日には第1回定期演奏会を開催しました。1966年3月15日には、東京労音から独立し、現在に至ります。

創設者である芥川也寸志は、1989年に亡くなるまで音楽監督および常任指揮者を務めました。彼の死後、楽団は常任の役職を設けず、団員主体の運営を行っています。

活動内容

現在、新交響楽団は年4回、およそ3ヶ月ごとに自主公演を開催しており、その回数は250回を超えています。1990年に東京芸術劇場が開館してからは、ほとんどの定期演奏会が同劇場で開催されています。

新交響楽団は、芥川也寸志の作品をはじめ、伊福部昭や石井眞木など、プロのオーケストラでも演奏機会の少ない日本人作曲家の楽曲を積極的に取り上げていることで知られています。1976年には、これらの活動が評価され『日本の交響作品展』で第8回鳥井音楽賞（現サントリー音楽賞）を受賞しました。このシリーズは1988年まで続けられました。

1980年には伊福部昭の『シンフォニア・タプカーラ』1979年改訂版を初演し、2004年には石井眞木の遺作である『幻影と死』の完全版を初演するなど、現代音楽の普及にも貢献しています。

また、1986年にはドミートリイ・ショスタコーヴィチの交響曲第4番を日本初演したほか、1979年から1988年にかけて山田一雄の指揮によるマーラーの交響曲全曲演奏を行うなど、意欲的なプログラムにも挑戦しています。アマチュアオーケストラでありながら、その演奏レベルの高さは高く評価されています。

その他

新交響楽団は、NHK交響楽団の前身団体と同名ですが、両団体に直接的な関係はありません。

受賞歴

* サントリー音楽賞（1976年）

過去に共演した指揮者

芥川也寸志、近衛秀麿、外山雄三、小林研一郎、山岡重信、堤俊作、河地良智、尾高忠明、山田一雄、今村能、森山崇、本名徹次、原田幸一郎、高関健、石井眞木、フランシス・トラヴィス、小泉和裕、飯守泰次郎、小松一彦、井﨑正浩、渡邉康雄、大町陽一郎、ヴィクトル・ティーツ、ジェームズ・ロックハート、山下一史、曽我大介、矢崎彦太郎、湯浅卓雄、寺岡清高、坂入健司郎 など

公式サイト

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