早岐駅

早岐駅について

早岐駅（はいきえき）は、長崎県佐世保市早岐一丁目にある、九州旅客鉄道（JR九州）の駅です。長崎県北部の鉄道交通の要衝であり、佐世保線と大村線の2路線が乗り入れています。複数のJR路線が乗り入れる駅としては、日本最西端に位置します。

概要

早岐駅は、特急「みどり」と「ハウステンボス」の併結列車が分割・併合を行う駅として知られています。佐世保線の普通列車は、朝夕の一部を除き当駅で乗り換えが必要です。一部の列車は長崎本線に直通し、さらに鹿児島本線を経由して門司港駅や吉塚駅まで運行するものもあります。かつては、山陽本線の下関駅まで乗り入れる列車も存在しました。

大村線は当駅が起点ですが、始発・終着列車は一部の普通列車に限られます。特急「ハウステンボス」は佐世保線を経由して博多駅まで、快速・区間快速「シーサイドライナー」とその他の普通列車は佐世保駅まで直通しています。かつては松浦鉄道西九州線の列車も乗り入れていましたが、2020年に直通運転は終了しました。

駅構内の配線は、佐世保線がスイッチバック構造になっているのが特徴です。これは、早岐駅が元々長崎本線から佐世保線が分岐する駅として開設された名残です。1934年に長崎本線のルートが変更された際、従来の佐世保線と統合され、当駅 - 諫早駅間は大村線として独立しました。

また、長崎駅の連続立体交差事業に伴い、長崎車両センターが当駅に移転し、2014年に佐世保車両センターとして開業しました。

歴史

1897年（明治30年）：九州鉄道長崎線の終着駅として開業。大村湾連絡船が運航開始。
1898年（明治31年）：長崎線が大村駅まで延伸。早岐駅 - 佐世保駅間が開業。大村湾連絡船は廃止。
1907年（明治40年）：九州鉄道が国有化。
1909年（明治42年）：線路名称制定により、長崎本線と佐世保線の駅となる。
1934年（昭和9年）：長崎本線のルート変更に伴い、早岐駅は佐世保線と大村線の駅となる。
終戦直後：東京駅 - 早岐駅間の復員列車が運行。
1982年（昭和57年）：貨物取扱廃止。
1985年（昭和60年）：荷物扱い廃止。
1987年（昭和62年）：国鉄分割民営化によりJR九州の駅となる。
2014年（平成26年）：佐世保車両センター開業。橋上式新駅舎と東西連絡通路が完成。
2022年（令和4年）：観光列車「ふたつ星4047」が停車。
2024年（令和6年）：ICカード「SUGOCA」が利用可能となる。

駅構造

早岐駅は、2面4線の地平式ホームと留置線を持つ地上駅です。橋上駅舎を備え、2つのホームと駅窓口・改札口は跨線橋で繋がっています。駅舎は2014年に改築され、東西を結ぶ自由通路が設置されました。

早岐駅は運行上の拠点駅であり、多くの列車が発着します。特急列車は主に2番のりばを使用し、分割併合は2番のりばで行われることが多いです。1番線は佐世保線専用の切込線ですが、長編成の列車にも対応できるよう延長されています。3番線はホームのない渡り線で、かつては機関車の付け替えに使用されていましたが、現在は車両留置に使用されることが多いです。

また、早岐駅は業務委託駅で、みどりの窓口が設置されています。自動改札機はありませんが、エレベーターが設置されています。駅構内には、かつての機関区で使用されていた給水塔が残されています。

のりば

1番のりば：佐世保線（佐世保・江北方面）
2番のりば：佐世保線、大村線（主に特急列車が使用）
4番のりば：佐世保線、大村線（一部特急列車も使用）
5番のりば：佐世保線、大村線



当駅 - 佐世保駅間は、特急の普通車自由席に乗車券のみで利用可能です。

長崎駅地区からの車両基地移設工事

長崎駅の連続立体交差事業に伴い、長崎車両センターが早岐駅に移転しました。これにより、早岐駅構内には検修庫、給油線、自動洗浄装置、洗浄線、留置線、転車台などの設備が設置されました。また、駅前広場や東西連絡通路の整備も行われました。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は1,568人です。

駅周辺

長崎県立佐世保東翔高等学校
佐世保市東部スポーツ広場・体育館
西肥自動車東部営業所

その他

歌手の藤井フミヤが、国鉄時代に早岐駅に勤務していた。
SUGOCAは改札では使えないが、駅東口駐車場で利用可能。

隣の駅

JR佐世保線：三河内駅 - 早岐駅 - 大塔駅
* JR大村線：大塔駅 - 早岐駅 - ハウステンボス駅

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