春木義彰

春木義彰は、1846年（弘化3年）に大和国平群郡法隆寺村（現在の奈良県斑鳩町）で生まれました。父は春木義道。幼少期から学問に励み、伴林光平の弟子となります。師が天誅組の変で処刑された後、その遺志を継ぎ、1865年（慶応元年）に京都へ出て志士たちと交流しました。

1867年（慶応3年）、鷲尾隆聚が倒幕の密勅を奉じて高野山で挙兵すると、春木は大阪で軍費調達を担当しました。翌年の鳥羽・伏見の戦いでは、高野山に駆けつけ、錦旗奉行・兵糧奉行に任じられました。その後、奥羽追討総督となった鷲尾に従い、白河口軍務応接係・書記として各地を転戦。戊辰戦争では、新政府軍の一員として活躍しました。

1869年（明治2年）には、兵部省の命を受け、脱走が相次いでいた十津川郷士の鎮撫にあたります。五条県や奈良県の地方官を経て、1873年（明治6年）からは司法官に転身しました。その後、順調に昇進を重ね、1892年（明治25年）には検事総長に就任。日本の司法制度の確立に大きく貢献しました。

1898年（明治31年）には東京控訴院長に転任しましたが、1903年（明治36年）に休職を命じられました。しかし、翌年の1904年（明治37年）8月22日には、貴族院議員に勅選されました。同年12月17日に逝去。その生涯を終えました。

春木の功績は、位階と勲章からも見て取れます。1881年（明治14年）に従六位に叙せられたのを皮切りに、1904年（明治37年）には従二位にまで昇進。勲章も、1890年（明治23年）の勲五等瑞宝章から始まり、1904年（明治37年）には旭日重光章を授与されました。これは、彼が日本の近代化に果たした役割を物語っています。

春木義彰は、激動の時代を生き抜き、司法官僚として日本の法制度の発展に尽力しました。その功績は、後世に語り継がれるべきものです。

主な役職
錦旗奉行
兵糧奉行
白河口軍務応接係
書記
検事総長
東京控訴院長
貴族院勅選議員

位階
1881年（明治14年）1月21日 - 従六位
1886年（明治19年）7月8日 - 従五位
1890年（明治23年）8月6日 - 従四位
1895年（明治28年）9月25日 - 正四位
1900年（明治33年）11月30日 - 従三位
1904年（明治37年）9月15日 - 正三位
1904年（明治37年）12月17日 - 従二位

勲章
1889年（明治22年）11月29日 - 大日本帝国憲法発布記念章
1890年（明治23年）12月26日 - 勲五等瑞宝章
1892年（明治25年）6月29日 - 勲四等瑞宝章
1894年（明治27年）6月19日 - 勲三等瑞宝章
1895年（明治28年）3月12日 - 木杯一個
1901年（明治34年）6月27日 - 勲二等瑞宝章
* 1904年（明治37年）12月17日 - 旭日重光章

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