村国子老

村国 子老（むらくに の こおゆ）について



村国子老は、奈良時代に活躍した官人であり、彼の役職や経歴はその時代の日本の政治状況を反映しています。村国氏は姓（カバネ）に連を持ち、外従五位下及び出雲介の官位を有していました。

経歴の概要



子老の経歴は天平13年（741年）までさかのぼります。当時、彼は讃岐介という役職にありましたが、この役職において不適切な行動があったとのことで、官司の長官から礼を失し、また従順ではなかったことが解任の理由として挙げられています。この時、彼は越後掾の錦部男笠と共に職を失いました。

その後、長い沈黙を経て淳仁朝の天平宝字7年（763年）に再び昇叙され、外従五位下および主船正の地位に就任しました。翌年の天平宝字8年には地方官として能登守に任じられました。しかし、この年の9月には藤原仲麻呂の乱が起こります。子老の一族である美濃少掾・村国島主が乱に参加し、仲麻呂側についてしまったことが彼の運命に暗い影を落としました。子老自身のその後の処遇は不明確ですが、恐らく官位の剥奪や降格があったとされ、能登守として任命されてからわずか1ヶ月で平群虫麻呂に職を奪われる結果となりました。

再起の機会は宝亀元年（770年）に訪れます。この年、光仁天皇の即位に際し、彼は正六位上から再び外従五位下におかれました。更に宝亀2年（771年）には園池正に任命され、その後、宝亀5年（774年）には伊豆守、次いで出雲介として地方官に転任しました。

子老の官位と役職の履歴



村国子老の官歴は以下のようになっています。


子老は、その生涯において多くの試練を経てきました。彼の経歴は、政治の変遷や乱世の動向を知る貴重な資料となっています。村国子老は、生涯を通じて様々な役職を歴任し、時代の変化を生き抜いた官人として、奈良時代の社会構造と政治状況の理解に寄与する重要な人物と言えるでしょう。

参考文献


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