東京ドーム (企業)

株式会社東京ドーム：エンターテインメントの殿堂とその変遷

株式会社東京ドームは、東京都文京区に本社を構え、東京ドーム、東京ドームシティアトラクションズといった大規模エンターテインメント施設を運営する企業です。かつては「後楽園スタヂアム」という名称で、三井不動産の連結子会社として、その歴史を刻んできました。

三井グループとの関係

東京ドームは三井グループの一員でありながら、融資関係から第一勧銀グループ、みずほグループにも所属しています。また、三井不動産と共にACジャパンの正会員企業でもあります。

読売ジャイアンツとの深い繋がり

後楽園球場時代から、読売ジャイアンツの本拠地としての地位を確立しています。読売新聞グループ本社との直接的な資本関係はありませんでしたが、かつてはよみうりランドの大株主でした。公営競技場の場外投票券発売施設を所有・運営している点も特徴です。

多角経営から施設運営へ

かつてはリゾート事業や金融事業にも進出していましたが、2006年の中間決算で過去最大の赤字を計上。リゾート事業はセントレジャー・グループへ、金融事業はローンスターへ売却され、現在は東京ドームシティの施設運営を中核事業としています。流通・小売部門としては「SHOP IN」を展開しています。

三井不動産によるTOBと上場廃止

2020年、三井不動産が株式公開買い付け（TOB）を実施し、東京ドームは三井不動産の連結子会社となりました。背景には、複合施設開発へのレジャー施設組み込み、新型コロナウイルス感染症による業績悪化、大株主との対立などがあります。読売新聞グループ本社もこのTOBに賛同し、両グループ間の関係強化が図られています。2021年4月23日には上場廃止となりました。

沿革

1936年：株式会社後楽園スタヂアム設立
1937年：後楽園球場完成
1949年：東京証券取引所・大阪証券取引所上場、後楽園競輪場開設
1955年：後楽園ゆうえんちオープン
1988年：東京ドームオープン
1990年：株式会社東京ドームに社名変更
2000年：東京ドームシティに名称変更
2003年：ラクーア開業
* 2021年：三井不動産の連結子会社となり、上場廃止

歴代社長

歴代社長には、早川芳太郎氏、吉岡重三郎氏、秦豊吉氏、田邊宗英氏、真鍋八千代氏、丹羽春夫氏、保坂誠氏、林有厚氏、久代信次氏、長岡勤氏が名を連ねています。また、JBC（日本ボクシングコミッション）のコミッショナーを歴代社長が務めることが慣例となっていました。

関連会社

東京ドームグループは、東京ドームホテルのような連結子会社や、東京ケーブルネットワークのような持分法適用関連会社、アタミロープウェイのような非連結子会社を抱えています。

不祥事

過去には、東京ドームシティアトラクションズでの死亡事故や、シアターGロッソでのセクハラ告発などがありました。

株式会社東京ドームは、長年にわたり日本のエンターテインメント業界を牽引してきた企業です。その歴史は、球場建設から始まり、多角経営、そして現在の施設運営へと変化してきました。三井不動産の傘下に入り、読売新聞グループ本社との連携を深めることで、東京ドームシティは今後も進化を続けることでしょう。

もう一度検索