東海バス下田営業所

東海バス下田営業所：伊豆の公共交通を支える拠点

東海バス下田営業所は、静岡県下田市に位置する東海バスの営業所です。東海自動車グループ創業の地の一つである下田・稲取地区の路線を主に担当し、地域住民の足として、また観光客の移動手段として重要な役割を担っています。6ヶ所ある東海バスの営業所の中で、唯一JRの駅に発着する路線バスが存在しないという特徴があります。

歴史

その歴史は古く、伊豆半島におけるバス事業の始まりとされる下田自動車が、1916年（大正5年）に天城峠経由で下田と大仁を結ぶ路線バスの運行を開始したことに遡ります。

1916年（大正5年）2月15日 - 下田自動車が天城峠経由で下田と大仁を結ぶ路線バスの運行を開始。
1932年（昭和7年）11月11日 - 下田自動車が東海自動車と合併。
1999年（平成11年）2月17日 - 株式会社南伊豆東海バス設立。
1999年（平成11年）4月1日 - 東海自動車から南伊豆地区の乗合バス事業が南伊豆東海バスに移管。同社の事業所となる。
2006年（平成18年）10月 - 西武グループ・伊豆箱根鉄道系列の伊豆下田バスの会社解散に伴い、同社より乗合バス事業を譲受。
2014年（平成26年）9月16日 - 稲取支所および新東海バス下田貸切事業所が下田事業所に統合。
2020年（令和2年）4月1日 - 東海バスグループの再編に伴い、伊豆東海バス・南伊豆東海バス・西伊豆東海バス・新東海バス・東海バスオレンジシャトルが合併し、「株式会社東海バス」が発足。従来の事業所がそのまま東海バスの営業所となった。

現行路線

一般路線

下田営業所では、以下の路線を運行しています。

東伊豆町発着：伊豆アニマルキングダム線
河津町発着：稲取高校上線、河津七滝・八丁池口線、河津バガテル公園、天城線
下田市発着：稲取高校上線、板戸一色線、蓮台寺・大沢口線、須崎・爪木崎線、金原車庫線、堀切線、下田海中水族館線、休暇村・石廊崎線、下賀茂・中木・子浦・伊浜線、松崎高校線、順天堂病院線

これらの路線は、地域住民の生活を支えるだけでなく、観光客にとっても伊豆の各地を巡るための重要な交通手段となっています。

受託路線

各自治体から委託を受けて、以下の自主運行バスも運行しています。

東伊豆町自主運行バス：志津摩・大川公民館線（大川線）
河津町自主運行バス：稲取高校上線、河津七滝線（河津七滝・八丁池口線）、縄地線（河津七滝・八丁池口線）、入谷中村線（河津七滝・八丁池口線）
南伊豆町自主運行バス：下田・子浦線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下賀茂・子浦線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下田・伊浜線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下賀茂・伊浜線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下田・中木線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下賀茂・中木線（下賀茂・中木・子浦・伊浜線）、下賀茂・天神原線（蛇石・天神原線）
下田市自主運行バス：田牛線

定期観光バス

伊豆急下田駅を起点に、下田港や下田海中水族館、下田ロープウェイなどの下田市内の観光地を巡る定期観光バス「下田名所めぐり遊覧バス」を運行しています。午前コースと午後コースがあり、午前コースはさらに季節毎に異なるコースに分かれています。

廃止・移管路線

かつて運行されていた路線の中には、時代の変化や利用状況の変化に伴い、廃止や移管されたものもあります。

バサラ峠線
下田駅 - 柿崎 - 白浜海岸 - 板戸一色 - 下条 - 河津駅 - 河津町役場 - 湯ヶ野 - 河津七滝 - 天城峠 - 昭和の森会館 - 浄蓮の滝 - 湯ヶ島 - 出口 - 修善寺駅
石廊崎オーシャンパーク - 中木口 - 差田 - 吉祥
ML（マーガレットライン）線
* 賀茂逆川線

これらの路線の廃止は、地域の過疎化や交通需要の変化を反映していると言えるでしょう。

車両

2020年3月14日より運行開始した東日本旅客鉄道（JR東日本）・伊豆急行の特急列車「サフィール踊り子」に合わせ、下田名所めぐり遊覧バスに使用する車両に同列車と同じデザインのラッピングが施されています。これにより、観光客に更なる旅の彩りを提供しています。

株式会社南伊豆東海バス（旧会社）

株式会社南伊豆東海バスは、かつて存在した小田急グループ・東海自動車の子会社でした。本社を静岡県下田市、登記上の本店を静岡県伊東市に置いていました。

東海バス下田営業所は、伊豆地域の公共交通を支える重要な拠点として、これからも地域社会に貢献していくことが期待されます。

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