東興市

東興市（とうこうし）

東興市は、中華人民共和国広西チワン族自治区防城港市に位置する県級市です。この地域は、漢族、キン族、チワン族、ヤオ族など多様な民族が暮らしており、特にキン族が国内で最も集中して居住していることで知られています。現在のキン族の人口は約1.5万人です。

地理

東興市は、北部湾に注ぐ北崙河の河口に位置しています。東部と北部は防城港市防城区と隣接しており、西部はベトナムと国境を接しています。国境を隔てる北崙河の幅はわずか100メートルであり、対岸にはベトナムのモンカイ市が位置しています。市内にある東興港は、中国とベトナム間の重要な貿易および旅行の通路として機能しています。

沿岸部には、オヒルギやムラサキミズヒイラギなどのマングローブ林やアマモの藻場が広がっており、アカハジロ、ヘラシギ、クロツラヘラサギ、カラシラサギ、ヤイロチョウなどの鳥類が生息する重要な場所となっています。この地域は、2008年にラムサール条約登録地として登録されました。

歴史

東興市の歴史は、元々防城県の一部であったことに始まります。1957年に十万山トン族ヤオ族自治県として初めて独立した行政区画が設置され、当時は広東省に属していました。翌年には東興各族自治県と改称し、1965年には広西チワン族自治区に移管されました。

1978年には、県治が防城鎮に移されたことで防城県と合併し、防城各族自治県が成立しました（1993年に防城港市に昇格）。その後、1996年に防城区から分割される形で東興市が設立されました。これにより、現在の行政区画が確立しました。

行政区画

東興市は、以下の3つの鎮で構成されています。

東興鎮
江平鎮
馬路鎮

交通

東興市は、中国とベトナム間の貿易と旅行において重要な役割を担っており、以下の交通インフラが整備されています。

東興口岸：ベトナムとの国境にある主要な出入国港です。
防東線：防城港市と東興市を結ぶ道路。

過去に存在した区画

海平県：かつて存在した行政区画。

脚注

注釈

キン族は、ベトナム系住民であり、中国では少数民族として扱われています。

出典

この文章の情報は、複数の情報源に基づいて作成されています。

外部リンク

* Guangxi Beilun Estuary National Nature Reserve | Ramsar Sites Information Service

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