東野治之

東野 治之（とうの はるゆき）

1946年12月20日生まれの東野治之は、日本古代史と文化財史料学を専攻する著名な歴史学者です。彼は奈良大学の名誉教授であり、東京国立博物館の客員研究員でもあります。東京大学から博士号（文学）を取得しており、日本学士院の会員に選ばれるほどの業績を持つ方です。さらに、紫綬褒章を受章していることからも、その学問的な貢献は高く評価されています。

経歴

東野は兵庫県西宮市で生まれました。甲陽学院中学校・高等学校を卒業後、1969年に大阪市立大学文学部を卒業、1971年には同大学院の国史学専攻で修士課程を修了しました。彼のキャリアは1970年から始まり、奈良文化財研究所で文部技官として働いています。その後、奈良大学で助教授、1982年には大阪大学教養部の助教授に就任し、1994年から同大学文学部教授。1999年には奈良大学文学部で文化財学科の教授に就きました。1993年には『日本古代木簡の研究』で東京大学から文学博士の学位を取得しました。2010年には日本学士院の会員に選ばれ、2017年には奈良大学を定年退職しています。

人物

東野は甲陽学院中学時代に漢文を白文で読む技術を身につけており、その優れた学才は若年時から知られていました。彼の岳父は、大阪市立大学名誉教授の直木孝次郎という歴史学者です。また、彼は専門分野以外にも、「日記にみる藤原頼長の男色関係」という論文を発表しており、この分野において五味文彦に先駆けて研究を行ったことで評価されています。

受賞・叙勲歴

東野の学問に対する貢献は多くの賞に表れています。1988年には「アジア的視点にたつ古代日本文化の研究」で第1回浜田青陵賞を受賞。2005年には『日本古代金石文の研究』で第27回角川源義賞、2008年には『遣唐使』で第62回毎日出版文化賞（人文・社会部門）を受賞しました。さらに、2010年には紫綬褒章、2017年秋には文化功労者、2020年秋には瑞宝重光章を受章しています。

著書

彼の著書は多岐にわたります。代表的なものとして、1977年出版の『正倉院文書と木簡の研究』や、1983年に出版された『日本古代木簡の研究』が挙げられます。また、2004年には『日本古代金石文の研究』、2005年には『日本古代史料学』、さらに最近では『聖徳太子と法隆寺』を2023年に発表しています。共著や編著も数多く、研究の幅広さがうかがえます。

外部リンク

東野治之の詳細な研究や業績については、以下の外部リンクで確認することができます。

• - 日本学士院会員個人情報
• - researchmap - 東野治之
• - KAKEN - 科学研究費助成事業データベース
• - J-GLOBAL - 東野治之

このように東野治之は、彼の専門分野において多大な貢献をしている歴史学者であり、今後も彼の研究が期待されています。

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