松本亮 (ボクサー)

松本亮（まつもと りょう）

日本の元プロボクサー。1994年1月11日、神奈川県川崎市川崎区に生まれる。大橋ボクシングジムに所属し、OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座を獲得した経歴を持つ。マネジメントは株式会社セカンドキャリアが手掛けていた。

来歴

ボクシングとの出会いは小学3年生の時。テレビで観戦した辰吉丈一郎とウィラポン・ナコンルアンプロモーションの試合に心を惹かれ、プロボクサーになることを志す。元プロボクサーだった父・鉄男氏の承諾を得て、地元のボクシングジムでキャリアをスタート。小学6年生になると、さらなる技術向上を目指し、大橋秀行会長が率いる大橋ジムの門を叩いた。中学3年生時には、第1回全国U-15ジュニアボクシング大会で優勝を果たすなど、アマチュア時代からその才能を発揮した。

高校はボクシング強豪校として知られる横浜高校に進学。高校2年生時には、全国選抜大会、インターハイ、国体の三冠を制覇。続く3年生のインターハイでも優勝し、高校ボクシング界で四冠という輝かしい記録を打ち立てた。

高校在学中の2011年10月25日、プロへの転向を表明。同年11月15日にB級プロテストを受験し、これに合格した。

プロキャリア

2011年12月31日、横浜文化体育館で行われたペッジョムトーン・ソー・タナピンヨー戦でプロとしての第一歩を踏み出す。このデビュー戦では、1回1分34秒での鮮烈なKO勝利を飾り、プロキャリアを最高の形でスタートさせた。

その後も快進撃を続け、KO勝利を量産。2013年2月26日には後楽園ホールでインドネシアフライ級7位のジョン・バジャワと対戦し、初回KO勝利を飾った。プロ8戦目となる2013年6月24日の日本スーパーフライ級11位・宮森卓也戦では、連続KOこそストップしたものの、判定で勝利を収める。この勝利により、同月発表の日本ランキングでスーパーフライ級11位に名を連ねた。さらに、東日本ボクシング協会からは2013年6月度の月間新鋭賞に選出された。

2014年に入っても勢いは衰えず、4月6日には大田区総合体育館で久高寛之と対戦し判定勝ち。同年9月5日には国立代々木競技場第二体育館のリングで、元世界2階級制覇王者であるWBA世界スーパーフライ級6位のデンカオセーン・カオウィチットと対戦。格上の相手に対し、2回32秒KOという衝撃的な勝利を収めた。

そして2014年12月30日、東京都体育館でOPBF東洋太平洋スーパーフライ級5位のルサリ・サモールとのOPBF王座決定戦に臨む。この試合を12回43秒TKOで制し、第34代OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座を獲得した。

階級変更と世界挑戦

OPBF王座を獲得した松本だったが、2015年3月23日、バンタム級への転向を理由にタイトルを返上することを発表した。

バンタム級でのキャリアを進める中、2016年5月8日、有明コロシアムでのビクトル・ウリエル・ロペス戦でプロキャリア初の敗北となる5回TKO負けを喫した。しかし、同年12月30日には同じ有明コロシアムでロペスとの再戦が実現。この試合では6回TKO勝利を収め、前戦の雪辱を果たした。

この勝利などが評価され、2017年1月10日にはWBO世界スーパーバンタム級15位に、同年12月31日にはWBA世界スーパーバンタム級11位にそれぞれランクインし、世界挑戦の機運が高まった。

2018年2月28日、後楽園ホールにて、ついにWBA世界スーパーバンタム級王者ダニエル・ローマンが持つ世界王座に挑戦する機会を得る。しかし、世界の壁は厚く、12回を戦い抜くも0-3の判定で敗れ、王座獲得には至らなかった。

その後

世界挑戦失敗後、2018年9月11日には後楽園ホールで佐川遼と対戦しTKO負けを喫する。しかし、2019年4月8日のカルオス・オビスル戦でTKO勝利を収め、連敗に終止符を打った。2020年8月24日には水野拓哉と対戦し、判定で勝利を収めている。

エピソード

ボクシングを始めた初期の頃には、芸能事務所からスカウトを受けた経験を持つ。小学5年生の時には、テレビ番組で明石家さんまと共演したこともあるという。アマチュア時代には「軽量級の村田諒太」という異名で呼ばれた。試合入場時には、「江南スタイル」の楽曲に乗せて女性ダンサーとともに登場するなど、個性的なパフォーマンスも披露していた。また、ボクシングと並行して、2012年2月9日発売のファッション誌「HR」で「RYO」としてモデルデビューも果たしている。

戦績

アマチュアボクシング：56戦53勝（39KO・RSC）3敗
プロボクシング：27戦24勝（21KO）3敗

獲得タイトル

* 第34代OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座（防衛0=返上）

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