松本十郎 (衆議院議員)

松本 十郎の生涯

松本十郎（まつもとじゅうろう）は、1918年5月22日に兵庫県姫路市で生まれた日本の政治家であり、大蔵官僚です。彼は防衛庁長官や衆議院議員などの重要な役職を歴任し、その生涯を通じて日本の政治の舞台で活躍しました。特に彼の家族背景も注目されており、息子の松本剛明は衆議院議員や総務大臣を務め、母系には初代内閣総理大臣の伊藤博文の血筋が流れています。

学歴と官僚としてのキャリア

松本は旧制龍野中学校から始まり、さらに第三高等学校文科甲類を卒業した後、東京帝国大学法学部に進学しました。1942年には大蔵省に入省し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。彼は管財局に所属し、神戸税関長や銀行局検査部長を経て、1967年からは大蔵省印刷局長を務めました。

政治家としての足跡

大蔵省を退官した後、松本は1969年に自由民主党の公認を受けて、旧兵庫4区から衆議院議員に立候補し、初当選を果たしました。彼は当選後すぐに福田派に参加し、1976年の選挙では次点で落選するも、1979年の選挙で再び当選し、第2次大平内閣で外務政務次官に就任しました。その後も衆議院地方行政委員長や1989年には第1次海部内閣で防衛庁長官に任命され、初めて閣僚入りを果たしました。

松本は安倍晋太郎の死後、旧安倍派の分裂においては加藤六月グループに属し、副会長として活動しました。しかし、1993年の第40回衆議院議員総選挙で次点で落選し、政治の第一線から引退します。その引退後、息子の剛明が地盤を引き継ぎ、以来議員活動を続けています。

家族と親族

松本には、先妻の広子がいますが、彼女は病気により28歳で亡くなりました。その後、後妻の悦子と結婚しており、彼女は伊藤博文の曾孫で、文化的な背景を持つ家庭出身です。子供には、息子の剛明をはじめ、直明、玲子がおり、特に玲子は財務省の官僚であり、興味深い家庭に育っています。

最期と名誉

2011年11月21日、松本は呼吸不全のため東京都内の病院で93歳で亡くなりました。彼の死去により、正七位から従三位に昇進する形で、その名声が再評価されました。また、2000年には勲一等瑞宝章を受章し、彼の業績を称えられました。

文化貢献と影響

松本は日中国会議員書画展へ書画を提供するなど、政治活動だけでなく文化や国際交流にも積極的に関与しました。その影響は、今も多くの人々に親しまれ、語られています。

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