板橋 (板橋区)

東京都 板橋区の要、板橋

板橋は、東京都板橋区の南東部に位置する町名で、一丁目から四丁目まであります。この地域は、板橋区役所をはじめとする行政機関や、多くの企業、そして住宅地が混在する、活気あるエリアです。

地理的特徴

板橋は、板橋区の南東端に位置し、北は仲宿や加賀、東は北区滝野川、南は豊島区上池袋や池袋本町、西は大山金井町、大山東町、氷川町と隣接しています。東側は板橋区と北区の境界、南側は板橋区と豊島区の境界を形成しています。町域の中央部には国道17号（中山道）が走り、東側にはJR埼京線、西側には山手通りが通っています。また、板橋四丁目の北東部には石神井川が流れています。

多様な顔を持つ「板橋」

「板橋」という地名は、旧中山道の宿場町、橋の名前、駅名、そして東京都の自治体名としても使われる汎称地名です。そのため、時代や文脈によって指す地域が異なることがあります。旧中山道の宿場町としては「板橋宿」、橋としては石神井川にかかる「板橋」、鉄道駅としては「板橋駅」、そして自治体としては「板橋区」を指します。現代では、板橋区全体を指す地名としても使われるため、志村や上板橋、赤塚といった地域にある企業や店舗でも「板橋」という名前が使われることがあります。

歴史

板橋の地名の由来は、石神井川にかかる「板橋」という橋から来ています。記録によると、約800年前の鎌倉時代から地名として使われています。江戸時代には、中山道の宿場町として栄え、江戸市中に最も近い宿場である平尾宿がありました。この場所には、川越街道が分岐する「平尾の追分」が置かれていました。

板橋の変遷

- 江戸時代初期: 中山道が整備され、板橋宿が設置されました。
- 17世紀: 加賀藩の前田氏が江戸入府の際に当地で徳川秀忠を出迎えました。また、中山道には平尾一里塚が造られました。参勤交代制が始まると、多くの藩が中山道を利用するようになり、この地域は賑わいました。
- 17世紀後半: 川越街道が整備され、平尾追分が置かれました。
- 19世紀: 戊辰戦争で新撰組局長の近藤勇が捕らえられ、板橋宿に拘留された後、処刑されました。
- 明治時代: 浦和県から東京府に編入され、大区小区制が実施されました。伝馬・宿駅制度が廃止され、板橋郵便局が開設されました。また、板橋警察署や北豊島郡役場も設置されました。旧板橋宿の大火で、商店や遊郭がこの地域に移転しました。
- 20世紀: 日本鉄道が開通し、東上鉄道も開通しました。路面電車やバスの運行も始まりました。板橋区が発足し、区役所や消防署が設置されました。都営地下鉄が開通し、首都高速道路も整備されました。

現在の板橋

現在の板橋は、住宅地としての側面だけでなく、多くの企業や公共施設が集まる地域です。区内には、板橋区役所、板橋警察署、板橋消防署などの行政機関や、タカキューなどの企業本社があります。また、板橋郵便局やファミリーマート、ローソンなどの店舗も点在しています。公園としては、南板橋公園や谷端川児童遊園があり、地域住民の憩いの場となっています。

地価情報

2024年 1月1日の公示地価によると、板橋2-14-6の地点では、1平方メートルあたり58万1000円となっています。

交通

板橋には、都営地下鉄三田線の新板橋駅と板橋区役所前駅があります。また、JR埼京線の板橋駅や東武東上線の下板橋駅も近く、交通の便が良い地域です。バス路線も充実しており、国際興業バスが運行しています。

史跡

板橋には、観明寺や子易神社、東光寺などの寺社があります。特に東光寺には、戦国時代の武将である宇喜多秀家の供養塔があります。

まとめ

板橋は、歴史と現代が調和した魅力的な地域です。古くからの宿場町としての歴史を持ちながらも、現代的な都市機能も兼ね備えています。公共施設や企業、住宅地がバランスよく配置され、交通の便も良いため、住みやすい地域として人気があります。

板橋を訪れる際には、ぜひその歴史と文化に触れてみてください。

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