楠元町 (薩摩川内市)

楠元町（くすもとちょう）

楠元町は、鹿児島県薩摩川内市に位置する町です。かつては薩摩国薩摩郡に属し、平佐郷の一部でした。

地理

薩摩川内市の中西部に位置し、川内川の下流域にあります。町の西部には寺山の北麓が広がり、東部の馬立からは柳葉石器が出土しており、古代から人が居住していたことが伺えます。北は東郷町斧渕、西から南にかけては中村町、西は白浜町、天辰町と接しています。

町の中央部には、かつて宮之城線が通っていましたが、廃線後に市道が建設されました。県道335号市比野東郷線と県道394号山崎川内線が重複して走り、交通の要所となっています。県道335号は旧楠元駅前の交差点から国道267号に接続し、県道394号は宮之城線の跡を通り、薩摩川内市街へ続いています。

1987年に宮之城線が廃止され、町内にあった楠元駅も廃駅となりました。

河川

川内川（一級河川）

歴史

楠元の成立と中世

「楠元」という地名は、鎌倉時代から見られ、当時は薩摩国入来院の一部でした。建長2年の記録には「くすもとひさくくち」という記述が残っています。

近世の楠元

江戸時代には、薩摩国薩摩郡樋脇郷に属していましたが、延宝9年までは清敷郷と呼ばれていました。万治2年以降、樋脇郷は鹿児島藩の直轄となりましたが、楠元村、久住村、中村は平佐郷を領していた北郷氏の所領となり、明治2年に平佐郷に編入されました。

村高は、「天保郷帳」では685石余、「旧高旧領取調帳」では482石余でした。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、平佐村が成立し、楠元村は平佐村の大字「楠元」となりました。1929年には平佐村が隈之城村、東水引村と合併し川内町となり、楠元は川内町の大字となりました。

1940年2月10日、「薩摩郡川内町、町名改稱竝區域變更」により、川内町大字楠元は「楠元町」に改称されました。翌日には川内町が市制を施行し、川内市となりました。

2004年、川内市は周辺町村と合併し薩摩川内市となり、楠元町は薩摩川内市の一部となりました。合併協議会により、町名は変更されずに現在に至ります。

人口

1995年以降の国勢調査による人口推移は以下の通りです。

施設

楠元駅鉄道記念館

小・中学校の学区

市立小・中学校の学区は以下の通りです。

小学校: 川内小学校
中学校: 川内中央中学校

交通

道路

鹿児島県道335号市比野東郷線
鹿児島県道394号山崎川内線

鉄道

かつては楠元駅がありましたが、1987年に宮之城線が廃止されたため、現在は川内駅が最寄駅となっています。

脚注

参考文献

角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

楠元町 (曖昧さ回避ページ)

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