天辰町

概要

天辰町（あまたつちょう）は、鹿児島県薩摩川内市に位置する町です。川内平野の東部に位置し、川内川の下流域に広がっています。かつては薩摩国薩摩郡に属し、その歴史は室町時代にまで遡ります。現在の郵便番号は895-0011で、2020年10月1日現在の人口は2,269人、世帯数は908世帯です。

地理

天辰町は、川内平野の東部に位置し、川内川の下流域に広がっています。町の西部には川内川が流れ、東部には上床山地が南北に連なっています。上床山は寺山とも呼ばれ、頂上付近には寺山いこいの広場やせんだい宇宙館などの施設があります。上床山地の西麓には畑地が多く、その周辺に集落が点在しています。川内川沿いには、天辰馬場の集落があります。

近隣の町としては、北に白浜町、南に平佐町、田崎町、永利町、西に川内川を挟んで東大小路町、中郷町、東に楠元町、中村町が隣接しています。

また、町内には鹿児島県道394号山崎川内線が南北に通っており、かつては日本国有鉄道宮之城線が通っていましたが、1987年に廃止され、その跡地の大部分が県道394号に転用されています。町の中央部には、学校法人鹿児島純心女子学園が設置している鹿児島純心大学があります。

河川

町内には以下の河川が流れています。

川内川
三堂川

小字

天辰町の小字には、以下のものがあります。

六郎石、二ツ石、永山、関乃戸、田熊池、有山、西迫、門口、斧研、瀬戸口、増手、上淵脇、川原田、柳田、峯脇、竹山、山屋敷、迫田、越巣、黒迫、楠牟田、笹脇、松崎、古原、堤尻、鶴原、出水島、寺前、田麦、碇山、六反田、前水流、水流、上水流

歴史

成立から町村制施行まで

天辰という地名は室町時代から見られ、当時の薩摩国薩摩郡に属していました。応永年間には、地内にあった碇山城を総州家島津家が拠点としていましたが、その後入来院氏の支配下に入ります。入来院氏と島津氏との戦いの後、天辰は島津氏の領地となりました。

江戸時代には、薩摩郡平佐郷（外城）の一部であり、村高は737石余とされていました。

町村制施行以降

1889年の町村制施行に伴い、天辰村は平佐村の一部となり、大字「天辰」となりました。1929年には、平佐村が他の村と合併して川内町となり、川内町の大字「天辰」となりました。その後、1940年に川内町の大字天辰が廃止され、新たに「天辰町」が設置されました。翌日には、川内町が市制を施行し、川内市となりました。2004年の市町村合併により、薩摩川内市が誕生し、天辰町は薩摩川内市の一部となっています。

人口

1995年以降の国勢調査による人口推移は以下の通りです。

（省略）

史跡

天辰原や古原からは、縄文時代のものとされる土器片などが発見されています。江戸時代には、肥前の有田から陶工を招き、窯が開かれました。この窯で焼かれた焼き物は「平佐焼」や「皿山焼」と呼ばれました。江戸末期には窯元が8つあり、琉球方面にも多く出荷されていましたが、明治初期の廃藩置県により保護が途絶え、衰退しました。

施設

公共

国土交通省九州地方整備局川内河川事務所川内出張所
薩摩川内市国際交流センター

教育

鹿児島純心大学

寺社

湯脇神社
保食神社
久木原神社
鳳導寺
南方神社

交通

道路

鹿児島県道394号山崎川内線

出身人物

天辰正守（衆議院議員、弁護士）

参考文献

川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

* 平佐村

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