浅間神社 (横浜市西区)

浅間神社

浅間神社は、神奈川県横浜市西区浅間町に位置する神社です。かつてこの地は芝生村と呼ばれ、その鎮守として古くから地域の人々に親しまれてきました。神社は袖すり山という丘の上にあり、周辺には横穴古墳群が密集しているという特徴的な立地です。

祭神

浅間神社の祭神は木花咲耶姫命です。また、相殿には天照大神と武甕槌命が祀られています。木花咲耶姫命は、美しい桜の花の女神として知られ、安産や子育ての神様としても信仰されています。

歴史

浅間神社の創建は古く、承暦4年（1080年）に源頼朝が浅間神社を勧請して造営したと伝えられています。この地はかつて袖ヶ浦という入江に面した帷子川の河口港として栄え、江戸時代には東海道五十三次の神奈川宿と程ヶ谷宿の間の宿場町として賑わいました。幕末の横浜開港時には、浅間神社の門前から横浜（現在の関内）へと続く「横浜道」が整備され、横浜の発展に大きく貢献しました。

しかし、関東大震災や太平洋戦争によって社殿は焼失し、現在の社殿は戦後に再建されたものです。1935年（昭和10年）には、『横浜貿易新報』の読者投票による県下名勝史蹟四十五佳選にも選ばれました。

また、かつての地名である「芝生（しぼう）」は縁起が悪いとされ、浅間神社にちなんで現在の浅間町に改名されました。

社殿・境内

浅間神社の本殿は、浅間造という独特の建築様式で建てられています。境内には小嶽社、稲荷社、招魂社などの境内社があります。

浅間神社境内横穴古墳群

浅間神社の境内とその周辺には、古代の横穴墓が群集しています。これらの横穴墓は、地域の有力豪族の墓と考えられており、古代の歴史を今に伝える貴重な遺跡です。

富士の人穴

かつて境内西側には、富士山につながると伝えられていた「富士の人穴」という横穴古墳がありました。江戸時代には名所として知られていましたが、周辺の開発によって取り壊されました。

その他

神社の裏手にある石段は、黒澤明監督の映画『姿三四郎』（1943年）の舞台となりました。また、境内には浅間幼育園も併設されています。

祭事・年中行事

浅間神社では、毎年6月1日に例大祭（浅間さまのお祭）が執り行われます。お祭りの際には露店が立ち並び、お神輿も繰り出され、多くの人々で賑わいます。露店やお神輿は6月の第1週目の土日に行われます。

所在地・交通

浅間神社は、神奈川県横浜市西区浅間町1-19-10にあります。

横浜駅から徒歩約13分でアクセスできます。

脚注

浅間神社は、全国各地に存在する神社の名称です。
浅間造は、浅間神社本殿に用いられる独特の建築様式です。
大月薫は、明治天皇の皇女であるとされる人物です。

関連項目

浅間神社
浅間造
大月薫

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