涿州市

涿州市（たくしゅうし）

涿州市は、中華人民共和国河北省中部の保定市に位置する県級市であり、保定市の北部に位置し、首都北京に隣接しています。

地理と経済

北京や天津から自動車で至近という地理的条件から、地価高騰など経済条件が厳しくなる北京から涿州に拠点を移す企業や機関が増加しています。また、市内には「影視城」という巨大なスタジオがあり、多くのテレビドラマが制作・撮影されています。

歴史

涿州市は長い歴史を持ち、秦代に設置された涿県を前身とします。漢代には涿郡、三国時代には魏により范陽郡の郡治が置かれました。唐代には范陽県と改称され、後に涿州の管轄となりました。明朝成立後、涿県は廃止され涿州の直轄となり、1913年に涿県に改編、1986年に県級市に昇格し、現在の涿州市となりました。

涿州市は古くから人材を輩出しており、後漢末期には劉備、関羽、張飛の三人が涿県で旗揚げしたのを始め、後漢末の盧植、北魏代に地理書『水経注』を著した酈道元、禅宗六祖の慧能、宋初代皇帝の趙匡胤、北宋の儒学者邵雍などがいます。清代には、乾隆帝が全国巡幸の際に涿州を「天下第一州」と命名しました。

交通

涿州市は、北京・天津・保定の三都市が形成する三角形の中でも北京寄りに位置しており、交通の要衝となっています。京広線が市内を通過し、駅が設置されています。また、北京と石家荘を結ぶ高速鉄道・京石高速鉄道の駅も設置予定です。

道路網も整備されており、京石高速道路が市内を縦断しています。一般国道G107国道も市内を南北に縦貫し、廊涿高速道路と接続しています。石家荘からは210km、保定からは89km、北京からは62kmの距離です。

行政区画

涿州市は、3街道、10鎮、1郷、そして省級経済技術開発区1つを管轄しています。

街道弁事処：双塔街道、桃園街道、清涼寺街道
鎮：松林店鎮、碼頭鎮、東城坊鎮、東仙坡鎮、高官荘鎮、百尺竿鎮、義和荘鎮、刁窩鎮、林家屯鎮、豆荘鎮
郷：孫荘郷

古跡・観光地

涿州市には、涿州双塔、永済橋、金門閘などの古跡があります。また、劉備、関羽、張飛の三人を記念する三義宮や張飛廟などもあります。

関連項目

陽郷県
萇郷県

外部リンク

涿州市人民政府

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