深澳線

深澳線の概要

深澳線は、台湾鉄路管理局が運営する鉄道路線で、新北市瑞芳区の瑞芳駅から基隆市中正区の八斗子駅を結んでいます。かつては、太平洋沿いの東北角海岸を走り、新北市の濂洞駅まで延びていましたが、1989年に全線で旅客営業が廃止されました。その後、一部区間が復活し、現在は観光路線としての役割も担っています。

路線データ

管理者: 台湾鉄路管理局
区間（営業キロ）: 瑞芳 - 八斗子駅間 4.7km
軌間: 1067mm
駅数: 3駅（起点駅を含む、営業区間のみ）
電化区間: 無
複線区間: 無

歴史

前史

深澳線の前身は、日本統治時代に運行を開始した金瓜石線という私鉄でした。当時は、基隆市濱町（八尺門）から、八斗子、深澳を経て水湳洞に至る軽便鉄道規格（軌間：762mm）の路線でした。戦後、台湾金屬鑛業股份有限公司に接収されました。

開通

深澳線は、当初他の路線とは接続しない独立路線でしたが、後に深澳火力発電所の石炭輸送のため、瑞芳駅に分岐施設が設置されました。1961年に貨物線として開通し、1967年には旅客営業を開始しました。

1961年4月8日：貨物線として開通
1967年8月25日：八斗子駅を八斗駅に改称
1967年10月31日：水湳洞（後に濂洞と改称）まで延伸、旅客営業開始

廃止

北部「浜海公路」（台2線）の建設により、海浜、濂洞両駅は1977年12月1日に営業を停止しました。海浜駅は一時的に営業を再開しましたが、自動車との競争に敗れ、1989年8月21日に深澳線全駅の旅客営業が終了しました。

その後も、瑞芳～深澳火力発電所間の石炭輸送が行われていましたが、2007年9月5日をもって貨物輸送も廃止されました。

復活

2008年、海洋科技博物館（海科館）が八斗子に開館予定だったことから、一部区間の復旧が計画されました。2014年1月9日に瑞芳 - 海科館間で旅客営業が再開され、その後八斗子駅まで延伸されました。

2014年1月9日：瑞芳 - 海科館間で旅客営業を再開
2014年7月16日：平渓線との直通運転を開始
2016年12月28日：八斗子駅が再開業

深澳線レールバイク

八斗子～深澳間の1.3kmはレールバイクとして再生され、2018年12月28日にプレ開業、2019年1月18日に正式開業しました。台湾では旧山線レールバイクに次いで2例目となります。

駅一覧

瑞芳駅 (起点駅)
海科館駅
八斗子駅

（現在営業していない駅）
海浜駅
濂洞駅

脚注

深澳線は、台湾の鉄道史において重要な役割を果たしてきた路線です。かつては鉱山や火力発電所を支え、地域住民の足として活躍しました。現在は観光路線として再生し、多くの人々を魅了しています。

関連項目

台湾の鉄道
台湾鉄路管理局

外部リンク

臺鐵局深澳支線恢復客運計畫（台湾鉄路管理局） (繁体字中国語)
國立海洋科技博物館交通計畫 (繁体字中国語)
Rail Bike 深澳鐵道自行車官網 (繁体字中国語)
* 深澳鐵道自行車 (railbike.newtaipeicity) - Facebook (繁体字中国語)

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