湯檜曽川

湯檜曽川（ゆびそがわ）は、群馬県利根郡みなかみ町を流れる一級河川であり、利根川水系の重要な支流の一つです。特に「湯檜曽川本谷」は、その美しい景観から日本百名谷にも選ばれています。

地理

湯檜曽川は、上信越高原国立公園に指定されている朝日岳を水源としています。上流域には、谷川連峰（谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、武能岳、七ツ小屋山、笠ヶ岳、白毛門など）がそびえ立ち、雄大な景観を形成しています。本谷と抱返り沢、大倉沢が合流する地点は十字峡と呼ばれ、滝と紅葉の名所として知られています。これらの沢は、それぞれが特徴的な景観を持ち、湯檜曽川の魅力をさらに高めています。下流域には、JR上越線の湯檜曽駅や、湯檜曽温泉といった観光スポットが存在し、多くの人々が訪れます。

災害と事故

湯檜曽川は、急峻な地形と豊富な水量から、鉄砲水による災害が頻繁に発生することでも知られています。特に記憶に新しいのは、2000年（平成12年）8月6日に発生した事故です。この日、合宿で訪れていた少年サッカーチームの一行が鉄砲水に襲われ、尊い命が失われました。この事故は、自然の脅威を改めて認識させられる出来事となりました。河川の利用にあたっては、天候の変化に注意し、安全な場所を確保するなどの対策が不可欠です。

並行する交通

湯檜曽川に沿って、JR上越線と国道291号が並行しています。これらの交通路は、湯檜曽川流域の住民にとって重要なライフラインであるとともに、観光客にとってもアクセス手段として欠かせない存在です。特に上越線は、土合駅において下りホームへの連絡通路が湯檜曽川を渡るという珍しい構造をしており、鉄道ファンからも注目を集めています。

その他

湯檜曽川流域は、みなかみユネスコエコパークにも指定されており、豊かな自然環境が保全されています。また、近隣には谷川岳ロープウェイや清水峠・蓬峠といった観光スポットも点在しており、湯檜曽川と合わせて楽しむことができます。

* 谷川連峰　湯檜曽川を登る NHK

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