湯田町 (薩摩川内市)

鹿児島県薩摩川内市湯田町

湯田町は、鹿児島県薩摩川内市の西部に位置する町です。旧薩摩国高城郡に属し、その歴史は鎌倉時代にまで遡ります。この地域は、湯田川の下流域に広がり、豊かな自然に恵まれています。町の西部には国道3号線が走り、それに沿って肥薩おれんじ鉄道も通っており、薩摩高城駅が設置されています。

地理

湯田町は、薩摩川内市の西部に位置し、北は薩摩川内市西方町と阿久根市大川、南は薩摩川内市網津町、東は同市陽成町と城上町、そして西は東シナ海に面しています。町の中心部には鹿児島県道339号東郷西方港線が東西に走っており、東部には川内高城温泉があります。かつては薩摩川内市立高城西中学校と湯田小学校がありましたが、それぞれ2012年と2014年に閉校し、水引中学校と水引小学校に統合されました。

町名の由来

「湯田」という地名は、町の北東部にある湯之元温泉（川内高城温泉）から流れる湯が、下流の水田の用水として利用されていたことに由来するという説があります。この温泉の存在が、町の歴史と生活に深く関わっていることを示しています。

歴史

湯田という地名は、鎌倉時代から見られ、江戸時代には高城郷の一部でした。明治時代に入り、1889年の町村制施行により高城村の大字「湯田」となり、その後、高城村は町制を施行して高城町となりました。1965年には高城町が川内市に編入され、同時に大字湯田は廃止、川内市の町「湯田町」が設置されました。2004年の市町村合併により、薩摩川内市の一部となり、現在に至ります。この合併に際し、町の名称は変更されませんでした。

菅原道真の伝説

湯田町には、菅原道真に関する伝説が残っています。伝説によると、道真公は大宰府への左遷後、危険を避けるために船で水俣湾を通り、湯田港に上陸したとされています。その際、船を繋いだという大石が「船繋石」として今も残っており、近くには道真公が腰掛けたとされる「御腰掛石」も存在します。その後、道真公は吉川を経て東郷町藤川の菅原神社（藤川天神）に隠棲し、そこで生涯を終えたと伝えられています。

人口

湯田町の人口は、国勢調査によると、1995年以降減少傾向にあります。2020年10月1日現在の人口は438人、世帯数は253世帯です。この人口減少は、地方の過疎化という日本の社会問題の一端を示しています。

施設

教育

薩摩川内市立高城西中学校（2012年閉校、水引中学校へ統合）
薩摩川内市立湯田小学校（2014年閉校、水引小学校へ統合）

寺院

温泉寺
愛宕神社
熊野神社

学区

湯田町の小・中学校は、薩摩川内市立水引小学校、薩摩川内市立水引中学校の学区に指定されています。

交通

道路

国道3号
鹿児島県道339号東郷西方港線
南九州西回り自動車道の湯田西方インターチェンジが設置予定ですが、具体的な完成時期は未定です。

鉄道

* 肥薩おれんじ鉄道：薩摩高城駅

まとめ

湯田町は、歴史と自然が調和した地域であり、温泉や伝説、鉄道駅などの特色を持っています。人口減少という課題を抱えながらも、地域社会のつながりを維持し、独自の文化を継承しています。今後の発展が期待される地域です。

もう一度検索