源有賢

源 有賢の生涯と業績

源 有賢（みなもと の ありかた）は、平安時代後期に活躍した公卿であり、宇多源氏に属する重要な人物です。父は内蔵頭の源政長で、有賢自身は官位として従三位および宮内卿を務めました。

経歴の概要

有賢の官歴は、承暦3年（1079年）に従五位下に叙爵されたことから始まります。彼は堀河朝の寛治3年（1089年）に昇殿が認められ、同年中務大輔に任命されました。寛治5年（1091年）には従五位上および左近衛少将に叙任され、その後も昇進を続けましたが、数度の栄転の後、彼の昇進は父・源政長の死後に停滞しました。

長治3年（1106年）に左京権大夫に任ぜられると、その功績が評価されて永久2年（1114年）には17年ぶりに昇叙され、従四位上に達しました。その後、白河院政後期から鳥羽院政前期にかけて京大夫としての役割を果たしつつ、三河守、阿波守、但馬守といった地方官を歴任しました。特に天治2年（1125年）には正四位下に叙せられ、その安定した地位を確立しました。

天承元年（1131年）に鳥羽天皇の院別当に任じられた後、天承2年（1132年）には長らく務めていた京大夫の地位を離れ、宮内卿の職に就きます。その後、長承4年（1135年）に正四位上に昇進し、保延2年（1136年）にはついに従三位に叙せられ、公卿の仲間入りを果たしました。しかし、保延5年（1139年）4月に出家し、同年5月5日に70歳で逝去しました。

人物像

源 有賢は、ウタ源氏に伝わる音楽や文学の技術を父から学びました。音楽活動においては、笛や和琴、鞠などに通じていたと言われています。特に、堀河天皇の初の朝覲行幸において有賢が昇殿を許された際、その笛の技量は天皇にも評価されたと『続古事談』に記されています。

家族関係

有賢の家族に関しては、父が源政長、母は藤原経季の娘でした。妻は高階為家の娘で、彼には長男の源資賢、次男の源宗賢を含む子どもがいました。長男は平正盛の娘を妻に迎えましたが、その他の子女については詳細が不明な部分も多いです。

まとめ

源有賢は、公的な地位を通じて平安時代中期の政治や文化に影響を与えた人物です。その長い官歴の中には、栄光と同時に試練をも含んでいましたが、最後には高い評価を受けて公卿としての地位を確立しました。有賢の音楽的才能もまた、彼の公的な業績とともに歴史に名を刻んでいます。

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