源資賢

源 資賢について

源 資賢（みなもと の すけかた）は、平安時代末期に活躍した著名な公卿であり、雅楽の専門家としても知られています。彼の家系は宇多源氏に属し、父は宮内卿・源有賢です。資賢は正二位に任じられ、権大納言まで昇進しました。彼の生涯は、政治的な変遷と雅楽の発展に深く関わっています。

経歴

源 資賢の家系は名高い雅楽家を多く輩出しており、特に郢曲や笛、和琴といった演奏技術に優れていました。資賢が育った時代、宇多源氏は藤原道長と強い結びつきを持っていましたが、彼の代では白河法皇に接近し、官職を歴任するようになります。大治4年（1129年）に白河法皇が崩御した時、資賢は判官代の職にありました。

その後、鳥羽院政が始まると、資賢は院庁の四位別当に任命され、他の文化的影響力のある人物たちとともに名を馳せました。この頃、彼は雅仁親王（後の後[[白河天皇]]）に呼ばれ、今様を通じて思いを交わす機会を持ちました。また、保元元年（1156年）の鳥羽法皇の葬儀では、資賢は特に重要な役割を果たしました。

安元3年（1177年）の鹿ケ谷の陰謀に関わりがないことが証明され、資賢は処罰を免れました。しかし、治承3年（1179年）には院政派として解官され、京外に追放され、その後赦免されて帰京しました。このように、資賢は政治的な裏切りや変革の渦の中でも意義ある立場を保持し続けました。

芸術と文化への貢献

源 資賢は、雅楽における才能によって後白河上皇に重用されました。彼は今様の宴にも頻繁に出席し、華やかな音楽会を通じて当時の貴族社会に影響を与えました。資賢の一つの逸話には、後白河上皇の要望に応じて美しい景色を歌にする即興があり、その様子は『梁塵秘抄口伝集』に記録されています。

彼はまた、承安4年（1174年）に行われた今様合で勝敗判定役としても活躍し、雅楽の識者としての地位を確立しました。この他にも、彼は多くの宴や儀式に参加し、自らの音楽の腕を発揮することで、貴族たちの間で文化の発展に寄与しました。

晩年

資賢は、晩年により公的な地位から離れ、最終的には出家する決断を下しました。彼の法名は円空とされ、出家後の彼は名声が高い人物として知られました。また、彼の死去は文治4年（1188年）であり、享年76歳でした。

生涯を通じて、源 資賢は雅楽に情熱を注ぎ、時代に影響を及ぼした貴族の一人として、多くの人々にその業績が記憶されています。彼の家系や彼自身の活動は、平安時代の文化と政治において重要な位置を占めています。

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