源氏物語の写本の一覧

源氏物語写本一覧：多様な姿で伝わる古典文学

源氏物語は、古くから多くの写本によって伝えられてきた日本を代表する古典文学です。本書では、現存する源氏物語の写本を網羅的に解説します。多様な写本は、それぞれの書写年代や特徴、そして所蔵機関などを反映し、源氏物語の豊かな歴史と文化を物語っています。

写本一覧の構成

一覧表は、以下の基準に基づいて構成されています。

写本の名称: 五十音順にソート
書写時期: 年代順にソート
現存巻数: 現存する巻数の少ない順にソート
現所蔵者: 省庁、図書館、大学、寺院、文庫といった機関をまとめてソート

これにより、写本を効率的に検索し、比較検討することが可能になります。各写本項目には、可能な限り詳細な情報を掲載し、研究者や愛好家の皆様にとって有用な資料となるよう心がけました。

主要校本

源氏物語研究においては、様々な校本が用いられてきました。ここでは、代表的な校本について、刊行情報などを示します。これらの校本は、それぞれの編集方針に基づいて作成されており、研究対象とする写本や、重視する点などが異なっています。

池田亀鑑校本（大成）: 『校異源氏物語』（中央公論社、1942年）および『源氏物語大成校異編』（中央公論社、1953-1954年）
別本: 『源氏物語別本集成』（おうふう、1989-2002年）
続別本: 『源氏物語別本集成 続』（おうふう、2005-2010年）
河内本: 加藤洋介編『河内本源氏物語校異集成』（風間書房、2001年）
全集: 阿部秋生『阿部秋生日本古典文学全集』（小学館、1970-1976年）および『新編日本古典文学全集』（小学館、1994-1998年）
評釈: 玉上琢弥『源氏物語評釈』（角川書店、1964-1968年）
旧大系: 山岸徳平『日本古典文学大系源氏物語』（岩波書店、1958-1963年）

これらの校本は、それぞれの特長を活かして、研究に活用されています。

参考文献

本一覧を作成するにあたり、以下の参考文献を参照しました。これらは、源氏物語写本研究の基礎となる重要な文献です。

各校本の凡例:

池田亀鑑編著『源氏物語大成 第一冊 校異編』（中央公論社、1953年）
加藤洋介編『河内本源氏物語校異集成』（風間書房、2001年）
『源氏物語別本集成 第1巻』（桜楓社、1989年）
『源氏物語別本集成 続 第1巻』（おうふう、2005年）

複数の写本をまとめて解説した文献:

池田亀鑑「源氏物語諸本の系統」「現存重要諸本の解説」『源氏物語大成 第十二冊 研究資料篇』（中央公論社、1956年）
大津有一「諸本解題」池田亀鑑編『源氏物語事典　下巻』（東京堂出版、1960年）
阿部秋生「底本・校合本解題」『新編 日本古典文学全集 25 源氏物語 6』（小学館、1998年）

これらの文献は、源氏物語写本研究を進める上で、欠かせない重要な資料です。

今後の展望

今後も新たな発見や研究の進展によって、本一覧はさらに充実していくことが期待されます。本一覧が、源氏物語研究の一助となることを願っております。

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