烏来ロープウェイ

烏来ロープウェイ：渓谷を渡る空中散歩

烏来ロープウェイは、台湾新北市烏来区にある観光用ロープウェイで、南勢渓の断崖絶壁に位置する雲仙楽園へのアクセス手段として活躍しています。このロープウェイは、台湾で初めて導入されたもので、その歴史は1967年の開業にまで遡ります。

ロープウェイの概要

路線の全長は380メートルで、高低差は164.59メートル、最大傾斜角は32.5度です。秒速3.6メートルで運行し、約2分40秒で山頂駅に到着します。乗車中は、南勢渓谷や烏来瀑布の美しい景色を様々な角度から楽しむことができます。運行時間は午前8時30分からで、乗客数に応じて10～20分間隔で運行されます。17時30分以降はデマンド運行となり、22時以降は運行されません。

歴史と安全性

日本の安全索道社が設計と施工を担当し、1964年に「烏来空中纜車公司」が設立されました。建設にあたっては、地質が軟弱な岩盤ではなく、堅強な頁岩に支柱を設置するという慎重な判断がなされました。2015年には台風による被害を受けましたが、その後復旧し、2017年には開業50周年を迎えました。開業翌年の1968年に一度故障が発生したものの、それ以降は死傷者ゼロで安全運行を続けています。

のりば

麓側: 北緯24度50分55.8秒 東経121度33分04.4秒
山頂側: 北緯24度50分45.7秒 東経121度33分11.3秒

車両

ロープウェイの車両は、時代とともに変化してきました。

第1世代（1967年～）: 定員16人で、客室乗務員がいました。ディーゼル駆動で、車体は赤一色でした。当時の往復運賃は18元でした。
第2世代（1970年）: 定員36人に増加。ディーゼル駆動で、車内結婚式が開催されたこともありました。
第3世代（1980年）: 定員91人に大幅増加。コンピュータによる自動制御が導入され、車体色は白になりました。
第4世代（1987年）: 定員91人。
第5世代（2003年～）: 定員91人。車体色は緑と赤で、原住民のイラストが描かれています。車両の総額は1,000万元です。

ロープウェイは、直径5センチの支索4本と、直径2.6センチの曳索2本で支えられています。支索1本当たりの耐荷重は226トン、曳索1本当たりの耐荷重は47.8トンです。ゴンドラの車体重量は2.8トンで、16個の滑車が主索上にあり、曳索の牽引力で推進します。主索は、重さ50トンの重錘4つで重力や荷重を調整しています。

運賃

ロープウェイの往復運賃は、雲仙楽園の入園券または併設のホテル（雲仙大飯店）の宿泊費に含まれています。

交通アクセス

台北市内から

台北捷運台北駅から新店客運(849路)の直通バス、または公館駅や新店駅などから849路バスで終点の烏来へ。

桃園国際空港から

桃園機場捷運で桃捷台北駅経由で、上記のルート。
国光客運1819路または大有巴士1961路で台北駅経由、上記のルート。
大有巴士1968路で捷運新店駅経由、上記のルート。

烏来市街から

烏来温泉（烏来老街）から徒歩、または烏来トロッコ駅経由で滝駅へ。その後、烏来勇士広場まで徒歩で移動し、ロープウェイ乗り場まで石段を上ります。

関連情報

関連施設: 烏来温泉、烏来観光トロッコ
周辺のロープウェイ: 猫空ロープウェイ（台北市）、日月潭ロープウェイ（南投県）

外部リンク

雲仙樂園 (繁体字中国語、英語、日本語)
雲仙樂園 Facebook (繁体字中国語)
* 烏来[ウーライ] 台北ナビ (日本語)

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