狭間直樹

狭間直樹の紹介

狭間直樹（はざま なおき）は、1937年8月30日に生まれ、日本の著名な歴史学者として知られています。彼は特に中国近現代史において高い専門性を有し、京都大学の名誉教授としてその学問的貢献を続けてきました。また、財団法人孫中山記念会の副理事長としても活躍しています。兵庫県出身の狭間氏は、日本の歴史学界において重要な役割を果たしている人物です。

経歴

狭間直樹は1961年に京都大学文学部史学科を卒業した後、1966年には大学院で博士課程の単位を取得しました。その後、彼は1977年に京都大学人文科学研究所の助教授に就任し、1985年には教授に昇格しました。2001年には「梁啓超の基礎的研究」により文学博士の学位を取得。その後、京都大学を定年退官し、名誉教授となりました。さらに、京都産業大学外国語学部の教授に就任し、2008年に退職しています。

著作

狭間氏は数多くの著作を発表しており、いくつかの主要な作品を以下に紹介します。

単著著作

1. 『中国社会主義の黎明』 (岩波新書, 1976) - 中国における社会主義の誕生を探る重要な研究です。
2. 『梁啓超 東アジア文明史の転換』 (岩波現代全書, 2016) - 東アジアの文明史における梁啓超の役割を掘り下げています。
3. 『近代東アジア文明圏の啓蒙家たち』 (京都大学学術出版会, 2021) - 近代の啓蒙運動に関与した思想家たちについての分析です。

共著著作

• - 『中国文明選 15 革命論集』 (小野信爾・吉田富夫との共著, 朝日新聞社, 1972)
• - 『データでみる中国近代史』 (岩井茂樹・森時彦・川井悟との共著, 有斐閣, 1996)
• - 『世界の歴史27 自立へ向かうアジア』 (長崎暢子との共著, 中央公論新社, 1999; 中公文庫, 2009)

編纂

狭間氏はまた、以下の編纂書を手がけています。

• - 中国国民革命の研究 (京都大学人文科学研究所, 1992)
• - 『一九二〇年代の中国 京都大学人文科学研究所共同研究報告』 (汲古書院, 1995)
• - 『共同研究　梁啓超―西洋近代思想受容と明治日本』 (みすず書房, 1999)
• - 『京都大学人文科学研究所70周年記念シンポジウム論集　西洋近代文明と中華世界』 (京都大学学術出版会, 2001)

訳書

狭間氏は訳書も多く、以下のような重要な作品があります。

• - 胡縄『中国近代史 1840-1924』 (小野信爾、藤田敬一と共訳, 平凡社, 1974)
• - 金冲及主編・監訳『周恩来伝』 (全3巻, 阿吽社, 1992～93)
• - 丁文江・趙豊田共編『梁啓超年譜長編』 (全5巻, 岩波書店, 2004)

まとめ

狭間直樹は、日本における中国近現代史の専門家として、数々の重要な著作を通じて歴史学に貢献してきました。その研究は、日本のみならず、広く東アジアの歴史理解にも寄与しています。

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