生け簀

生け簀（いけす）とは

生け簀（いけす、生簀とも表記）は、漁獲された魚介類を、販売や食用に供するまでの間、一時的に生かしておくための施設です。水産資源を効率的に活用する上で重要な役割を果たしています。

生け簀の設置場所

生け簀は、設置場所によって大きく以下の3つに分類できます。

海面生け簀、海上生け簀: 海水域の浅い沿岸部に設置されます。
淡水生け簀: 湖沼やため池などの淡水域に設置されます。
陸上生け簀: 陸上に設置されます。近年では、水質管理技術の進歩により、高度な養殖に用いられることもあります。

生け簀の種類

生け簀は、材質や形状によっても様々な種類があります。

箱生け簀: 箱型の構造を持つ生け簀です。
籠生け簀: 籠状の構造を持つ生け簀です。
船生け簀: 船を改造して生け簀にしたものです。
掘り生け簀: 地面を掘って作られた生け簀です。
網生け簀: 網で囲われた生け簀で、海面や湖面に設置されます。

生け簀で飼育される魚介類

生け簀で一時的に飼育されるのは、一般的に高級魚介類が多いです。例えば、以下のような魚介類が挙げられます。

魚類: マダイ、ブリ（ハマチ）、カンパチ、スズキ、トラフグ、ヒラメ、コイなど
甲殻類: クルマエビ、イセエビなど
貝類: アワビ、サザエなど
その他: マダコなど

これらの魚介類は、生け簀で活きの良い状態を保たれ、より新鮮な状態で消費者に届けられます。

生け簀の利用

生け簀は、一時的な飼育だけでなく、様々な目的で利用されています。

魚類の養殖: 近年では、網生け簀を用いて、マダイやブリなどの魚類の養殖が盛んに行われています。
まき餌用のイワシの蓄養: 養殖魚の餌として用いられるイワシを、生け簀で蓄養するケースもあります。
飲食店での利用: 飲食店の中には、店内に生け簀を設置し、客に新鮮な魚介類を提供しているところもあります。

生け簀と関連する用語

生け簀に関連する用語として、以下のようなものがあります。

水産業: 水産資源を採取・養殖する産業。
漁業: 水産資源を採取する産業。
栽培[[漁業]]: 人工的に種苗を生産し、それを放流・育成する漁業。
活魚: 生きたままの魚。
活け締め: 魚を締めて鮮度を保つ処理方法。
水槽: 水を入れて魚などを飼育する容器。
釣り堀: 釣りを楽しむための施設。
梁 (漁具): 川などに設置する魚を捕獲するための仕掛け。
漁網: 魚を捕獲するための網。
生体群制御: ある生物の個体数を調整する管理。
ストリンガー (漁具): 釣った魚を生きたまま水中で保持するための道具。

生け簀は、水産資源の有効活用に貢献する重要な施設であり、私たちの食生活を豊かにする上で欠かせない存在です。

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