畠山満慶

畠山満慶について

畠山満慶（はたけやま みつのり）は、室町時代の重要な守護大名であり、能登畠山氏の初代当主でもあります。彼は室町幕府の相伴衆として知られ、越中、紀伊、河内、能登の守護を務めました。満慶は畠山基国の次男であり、兄は満家という家系に生まれました。彼には、後の家督を継ぐ長男の畠山義忠と、もう一人の息子畠山教国がいます。

略歴

満慶の生年は不明ですが、彼は元服の際に室町幕府第3代将軍・足利義満から偏諱を賜り、「満慶」または「満則」と名乗ります。応永13年（1406年）、父の基国が亡くなると、満慶は将軍義満の逆鱗に触れて蟄居を命じられた兄満家に代わって畠山家の家督を引き継ぎます。しかし、応永15年（1408年）に義満が死去した際、満慶は家督を兄に返還する決断を下しました。この行為は「天下の美挙」と称えられ、兄は感謝の意を表して能登一国を満慶に与えました。この出来事により、初代当主である満慶のもとに能登畠山氏が設立されることとなります。

しかし、彼と義満の長男であり第4代将軍の足利義持との関係は良好とは言えなかったようです。義持と対立していた足利義嗣が上杉禅秀の乱に呼応して反乱を起こそうとしたとき、満慶は義嗣を支援しようとしました。その結果、足利義持の命令により捕らえられて剃髪し、蟄居を命じられました。

死去と家族

満慶は永享4年（1432年）6月27日に亡くなり、その家督は長男の義忠が引き継ぎました。さらに次子の教国は、後に第6代将軍となる足利義教から偏諱を受け、その名前を教国と名乗り、御供衆の一員となりました。

家臣への偏諱

畠山満慶は、その家臣たちにも偏諱を与えました。彼が河内畠山氏の当主であった1406年から1408年の時期、恵まれた家臣たちが存在しました。特に神保慶久（じんぼう のりひさ）という家臣が河内畠山氏から偏諱を与えられています。

能登畠山氏の当主としての時代である1408年以降には、天野慶景（あまの のりかげ）が能登天野氏の当主であったと考えられ、さらに温井慶宗（ぬくい のりむね）という家臣は子孫に温井総貞を輩出しました。これにより、畠山満慶が築いた家族関係や家臣団の重要性が強調されます。

結論

畠山満慶は、彼の家族と家臣を通じて中世日本の政治的な背景に貢献した守護大名でした。その行動と選択が後世の武士たちに与えた影響は大きく、能登畠山氏の設立は彼の名声を高める結果となったのです。

もう一度検索