白金高輪駅

白金高輪駅

白金高輪駅は、東京都港区高輪一丁目に位置する、東京地下鉄（東京メトロ）と東京都交通局（都営地下鉄）が共同で使用する駅です。この駅は、東京メトロ南北線と都営地下鉄三田線が乗り入れており、両路線の改札は共用となっています。特筆すべきは、目黒駅までの区間が両線の重複区間であり、東京メトロが第一種鉄道事業者、東京都交通局が第二種鉄道事業者として運営されている点です。駅番号は南北線がN03、三田線がI03と割り振られています。

歴史

白金高輪駅は2000年9月26日に開業しました。その後、2003年夏には駅構内に冷房が設置され、2004年4月1日には帝都高速度交通営団の民営化に伴い、東京メトロに継承されました。同年11月1日には駅の自転車駐輪場が供用開始され、2005年11月30日には白金アエルシティの開業に伴い、4番出入口が新たに設けられました。2007年3月18日にはICカード「PASMO」の利用が可能になり、2015年3月12日には駅の発車メロディが変更されています。

駅名の由来

駅名は「しろかねたかなわ」と読み、濁音は含まれません。この駅名は、所在地である「白金」と「高輪」という二つの地名に由来します。複合駅名であり、駅名として「白金高輪」という地名は存在しません。開業前の仮称は「清正公前駅」でしたが、これは近隣の覚林寺（清正公）にちなんだものです。しかし、覚林寺が駅からやや離れていることや、白金台駅の存在などを考慮し、現在の駅名となりました。

駅構造

白金高輪駅は、島式ホーム2面4線を有する地下駅です。外側の2線を三田線、内側の2線を南北線が使用し、方向別に配置されています。この構造により、同じ方向の列車間の乗り換えがスムーズに行える対面乗り換え駅となっています。地下1階には駅事務室や改札口、乗務員事務室があり、地下2階には信号通信機器室や電気室、変電所が、そして地下3階にはホームがあります。東京メトロと都営地下鉄のプラットフォームと改札口を共用しているため、中間改札なしで乗り換えが可能です。改札階とホーム階の間にはエスカレーターとエレベーターが設置されています。また、トイレは改札内にあり、多機能トイレも併設されています。ホームにはフルスクリーンタイプのホームドアが設置されています。

自動券売機は東京メトロと都営地下鉄の2種類が設置されており、目的地に応じて利用する必要があります。ただし、白金台駅や目黒駅への乗車券はどちらの券売機でも購入可能です。過去には東京メトロの定期券発売所も設置されていました。駅の構造は大規模で、延長約307m、幅員約24〜32m、掘削深さ約32mに及びます。駅の上部には地下駐輪場と地下駐車場、東京電力の地下変電所が一体で構築されています。また、将来の道路のアンダーパス計画のためのスペースも確保されています。

駅停車場部は約176m、渡り線部は約130mで、その先目黒方面への本線は単線シールドトンネル、2本の引き上げ線は複線シールドトンネルです。駅の西側地上部には、南北線の総合事務所として「地下鉄白金高輪ビル」があります。このビルには、運転事務室や変電区、工務区、電機区、信通区などが配置されており、駅の換気塔としても機能しています。

駅中心部の地表からレール面までの深さは29.8m、地表からホーム面までの深さは28.7mです。南北線全駅の中では後楽園駅に次いで2番目に深い駅で、東京地下鉄全駅でも8番目に深い駅となっています。

のりば

白金台駅方に2本の引き上げ線が設けられています。この引き上げ線は、将来的に品川駅へと延伸される南北線分岐線の基礎となる予定です。南北線と三田線では、当駅終着の列車は一旦引き上げ線に入った後、始発列車として1・2番線に入線します。引き上げ線は両路線で共有されています。これは、ラッシュ時には三田線の列車本数が多いことが理由です。また、異常時には渡り線を使用しての折り返し運転も可能です。

2003年3月19日のダイヤ改正では、昼間時間帯に目黒 - 白金高輪間を増発し、浦和美園方面と西高島平方面からの列車のおよそ半分が当駅終着となり、相互接続を図っていました。しかし、2008年6月22日のダイヤ改正により、東急目黒線武蔵小山駅での緩急接続が増えたため、当駅での接続は減少しました。

発車メロディ

開業当初から使用されていた共通の発車メロディは、2015年3月12日に当駅オリジナルのメロディに変更されました。

利用状況

東京メトロの2023年度の1日平均乗降人員は35,889人です。この数値には、白金台駅、目黒駅、東急目黒線方面の乗降人員が含まれています。一方、都営地下鉄の2022年度の1日平均乗降人員は20,533人（乗車人員：10,107人、降車人員：10,426人）で、こちらは白金台駅、目黒駅、東急目黒線方面の乗降人員は含まれていません。

駅周辺

駅周辺には、高輪コミュニティーぷらざ、港区役所高輪総合支所、港区立高輪図書館、港区高輪区民センター、白金高輪バイクイン、シェラトン都ホテル東京、明治学院大学白金キャンパス、明治学院高等学校、東海大学高輪キャンパス、東海大学付属高輪台高等学校・中等部、高輪中学校・高等学校、最正山覚林寺（清正公）などがあります。その他、多くの学校や商業施設、大使館などが点在しています。

バス路線

駅周辺には、白金高輪駅前、高輪地区総合支所前、魚籃坂下の各バス停があり、都営バス、東急バス、フジエクスプレスが運行する路線が利用可能です。また、シェラトン都ホテル東京からは、東京空港交通（リムジンバス）の成田空港行と羽田空港行が発着しています。

隣の駅

東京メトロ南北線では、白金台駅(N02)と麻布十番駅(N04)に挟まれて位置しています。都営三田線では、白金台駅(I02)と三田駅(I04)に隣接しています。

脚注

詳細は、東京メトロ、都営地下鉄の公式ウェブサイトを参照してください。

参考文献

『東京地下鉄道南北線建設史』帝都高速度交通営団、2002年3月31日。
『帝都高速度交通営団工務部のあゆみ【建築編】』東京地下鉄鉄道本部工務部、2005年7月4日。

もう一度検索