真亀川

真亀川について

真亀川（まがめがわ）は、千葉県東金市と八街市の境界付近を源流とし、九十九里平野の中央部を東に流れる二級河川です。全長18.2kmの川は、その大部分が二級河川に指定されており、流域は豊かな自然と人々の生活が共存する地域となっています。

地理

真亀川は、東金市滝沢付近に源を発し、東へ流れていきます。上流部では、東金ダムから流れてくる十文字川と合流し、その後、両総用水を越えて平野部へと進みます。東金線橋梁付近では、高倉川を分流し、高倉川は北東へと進み作田川に合流します。一方、真亀川は南西へと流れを変え、中流部で複数の支流を合わせます。山武郡九十九里町との境界で北幸谷川と合流すると、川幅は広がり、この付近には複数の取水堰が設置されています。また、仲蔵橋付近の東岸には真亀川総合公園が整備されており、地域住民の憩いの場、親水空間として利用されています。真亀川は、大網白里市との境界を流れ、太平洋へと注ぎます。

上流部は下総台地の丘陵地帯、下流部は九十九里の沖積平野に位置しています。このため、低平地では砂層を含む堆積物の影響で地盤沈下が起こりやすいという特徴があります。川には、上中流部にはトウヨシノボリ、モツゴ、ギンブナといった魚類が生息し、タイコウチ、カワニナなどの水生生物も確認されています。下流部では、ボラやヒメハゼなどの汽水魚が見られます。コンクリート護岸ではあるものの、ミゾソバ、ガマ、ヨシといった植物が繁茂しており、豊かな水辺環境が形成されています。

治水

真亀川では、河口から田間2区排水路合流地点までの10.8km区間が河川整備計画の対象となっています。1961年から中小河川改修事業が開始され、1984年には河口から北幸谷川合流地点までの5.7km区間の改修が完了しました。その後も、1985年から北幸谷川合流地点から中橋までの2.6km区間が広域一般河川改修事業として整備され、2011年に終了しました。残りの2.5km区間については、2012年から総合流域防災事業として着手され、2026年の完了を目指して事業が進められています。

1996年の台風17号による洪水被害などを教訓に、河道拡幅や掘削、護岸改修などが進められ、高水時の流量に対応できるよう努めています。また、1989年にはラブリバー制度の対象として認定され、1994年には仲蔵橋付近に真亀川公園が整備されました。この公園は、小学校の環境学習などにも活用され、地域住民にとって重要な複合施設となっています。

2011年の東日本大震災では、河口周辺が津波被害を受けました。そのため、河口から1.4kmの区間を対象に津波対策事業が進められることになり、堤防の嵩上げ工事が実施されています。この津波対策事業は、上流部の河川改修と並行して2012年に着工し、2015年までに完了しました。

主な橋

真亀川には、以下の橋が架かっています。

酒蔵橋 - 千葉県道119号東金源線
松郷橋
鏡橋
十文字橋 - 国道126号
御狩橋 - 千葉県道124号緑海東金線
田間歩道橋
JR東金線橋梁
つつみ橋
新橋
境橋
享保橋
中橋 - 千葉県道25号東金片貝線
広瀬橋
幸田橋 - 千葉県道75号東金豊海線
富士見橋
西野橋
新川橋
仲蔵橋 - 千葉県道123号一宮片貝線
龍宮橋
東金九十九里有料道路
真亀橋
くろしお橋 - 千葉県道30号飯岡一宮線
真亀川橋 - 九十九里有料道路

支流・分流

真亀川には、以下の支流・分流があります。

十文字川 - 二級河川
高倉川（真亀川分流・作田川支流）
幸田川
北幸谷川 - 準用河川
細屋敷川



真亀川は、地域の人々の生活と密接に関わりながら、豊かな自然を育む貴重な川です。

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